アマゾンで地上絵を思わせる450以上の円形溝が発見される


アマゾンの森の中で、地上絵を思わせる溝が数多く発見され、話題となっている。

450以上の幾何学模様の溝

 

これが発見されたのは、ブラジルのアマゾン西部にあるアクレ州。その地域はこれまで数千年近く森に覆われていたとされてきたが、皮肉なことに近年の森林伐採のおかげで、450以上の大きな幾何学模様の溝が見つかったという。

Facebook/Ufólogo Jaime Rodríguez T.

 

掘られた溝は約1万3000平方キロメートルの範囲に存在し、約2000年前のものと考えられているが、まだどのような役割を果たしていたのかほとんど分かっていないそうだ。

 

その場所に村があった可能性も低く、考古学者らも敷地から人工物を発掘できていない。また溝のレイアウトから防御目的とも考えられず、古代の人々が儀式で集まる場所として、一時的に使っていたのではないかと推測されている。

Facebook/Ufólogo Jaime Rodríguez T.

人間が森の環境を変えていた可能性あり

 

この調査を率いたのはブラジル・サンパウロ大学、考古学・民族誌学博物館の博士研究員、Jennifer Watling氏。彼女はイギリスのエクセター大学にて、博士課程で学んでいる時から調査に携わってきたそうだ。

 

Watling氏によれば、莫大な数の土塁が数千年間も豊かな森に隠されていたという事実は、アマゾンの森が天然のエコシステムだったという考え方に異議を唱える可能性があるという。

 

実際に調査チームは地上絵の内部と外部から土壌サンプルを抽出。これらのサンプルから、微細な植物化石とされるプラント・オパールを分析し、古代の森林火災の状況を示す木炭や、植物の広がりを表す炭素安定同位体を調べ、2つの地上絵の敷地における植物と火災の歴史を再現した。

 

その結果、人間が約1000年間に竹林だった敷地の大部分を変え、一時的に森を切り開くことにより、この円形溝(地上絵)を作ったことを発見したそうだ。

University of Exeter

またこのことから当時の人々が広大な森を焼き、代わりにヤシの木など経済的に価値のある種類の樹木を周りに集中させ、森からの生産物を売るマーケットのようなものを作りながら環境を大きく変えていった可能性も出てきたという。

 

古代のアマゾンの人々がどのような暮らしをしていたのか、また地上絵がどんな役割を果たしていたのか、今後の研究に期待したい。

 

出展元:UNIVERSITY OF EXETER:Hundreds of ancient earthworks built in the Amazon(2/7)