アフリカで数少ない巨大な牙を持つゾウ、密猟者が毒の矢で殺害か?


立派な牙を持った希少なゾウが殺されているのが見つかり、保護活動に専念してきた関係者の間で悲しみが広がっている。

密猟者が毒矢で殺害した可能性

 

そのゾウは「Satao II」という名前で呼ばれ、巨大な牙を持つ「giant tusker」と呼ばれるゾウのうちの1頭で、ケニアの「Tsavo東国立公園」の境界付近に生息していたとされている。

 

2014年に殺された有名なゾウに因んで名前が付けられ、年齢はおよそ50歳。それぞれ約50kgもある2本の牙を地面に擦るようにして悠々と歩いていく姿は、公園を訪れる観光客からも愛されており、代表的なゾウとして象徴的な存在だったそうだ。

 

Tsavo Trust

 

しかし公園の管理を支援している非営利団体のTsavo Trustによれば、今年の1月にKenyan Wildlife Service(KWS)が空から監視していたところ、「Satao II」がVoi川付近で死んでいるのが発見されたという。(発表は3/6)

 

死因はまだ特定されていないが、密猟者らに毒矢で殺された可能性があるそうだ。ただし立派な牙はそのまま残っており、密猟者に象牙を回収する時間がなかったと見られている。

 

Tsavo Trust

アフリカ東部などでわずか21頭

 

この「tusker elephant」と呼ばれるゾウは、アフリカの東部や中部、南部でも約21頭(世界では25頭)しか残っておらず、そのうちの10頭はTsavo Trustが管理する公園内で保護されているという。(ケニアでは15頭) 

 

しかし巨大で価値のある牙を持つがゆえに、多くの密猟者に狙われてきたため、今までも懸命な保護活動が行われてきたそうだ。

 

Tsavo TrustのRichard Moller氏は次のように語っている。

 

「私は本当に悔しいし、ショックを受けています。このゾウは非常に近づきやすく、見つけやすい1頭でした。他の多くのゾウはずっと見ることが難しいのです。彼は多くの干ばつを切り抜け、恐らくさまざまな密猟の企てからも逃れてきたのです」

 

Tsavo Trust

密猟者を追跡し逮捕に成功

 

「Satao II」の死体が発見された後、Tsavo TrustのレンジャーとKWSはすぐに密猟者の後を追跡し、2人を逮捕。さらに犯人らが持っていたAK47という自動小銃と、12本の毒矢、3つの弓も押収したという。

 

Tsavo Trustは声明で「このことはあらゆる意味において、とても悲しい損失です。しかし肯定的に受け取れる面もあります。それは牙が損なわれないままSatao IIが見つかったこと、そして悪い人間たちの手に渡る前に、死体を取り戻せたことです」と語っている。

 

現在象牙の需要を満たすために、毎年約3万頭のゾウが密猟者によって殺されているという。(了)

 

 

出展元:INDEPENDENT:Satao II: One of Africa’s last giant tusker elephants is killed ‘with poison arrow’ in Kenya(3/6)

出展元:BBC:Satao, one of the last ‘giant tusker’ elephants, killed in Kenya(3/6)

出展元:the guardian:Poachers kill one of Africa’s last remaining ‘big tusker’ elephants(3/6 )