ドイツの国会議事堂の前でナチス式敬礼をした中国人観光客、警察に逮捕される


中国人観光客がドイツで、ナチス式の敬礼をしていたとして逮捕された。

 

歴史的建造物の前でナチス式敬礼

 

ドイツ警察によると、2人の中国人観光客はベルリンにある国会議事堂(ライヒスターク)の前で、腕をまっすぐに伸ばすナチス式の敬礼をし、写真を撮影していたとして拘束されたという。

 

その中国人らの名前は明らかにされていない。しかし2人とも男性で、年齢は36歳と49歳とされている。

 

彼らは先週の土曜日(8月5日)に、歴史的な建造物の前で禁止されていたポーズをとりながら、お互いにスマートフォンで撮影しているところを、巡回中の警察官に発見されたそうだ。

 

その後、拘束された2人は地元の警察へ連行され、事情聴取を受け、それぞれ500ユーロ(約6万5000円)の保釈金を払って解放されたとか。

 

罰金を保釈金でまかなうことも

 

警察によればこのような罪は極右団体が行った場合と平等に扱われ、最大で3年間の刑務所での服役、もしくは罰金を払うことになるという。

 

しかし2人の中国人は現在捜査が進められている間でも、ドイツから出国は可能。そして罰金が必要になった場合でも、既に払っている保釈金によって賄われるそうだ。

flickr/Reinhard Link

第2次世界大戦へと向かうきっかけに

 

この国会議事堂は1933年の火災で焼失するまで、ドイツ帝国やワイマール共和国の下院議会が設置されていたとか。

 

この火災は「国会議事堂放火事件」として報じられ、当時首相だったヒトラーはこの事件をきっかけに大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクに緊急大統領令を発布させ、ワイマール憲法によって認められた基本的人権や労働者の権利のほとんどを停止させたという。

 

その後ヒトラーはドイツの国会において権力を掌握し、結果的に第2次世界大戦へとつながったとされている。

 

やがて戦争が終わり、冷戦も集結した1990年、ドイツ再統一後にイギリス人建築家のNorman Foster氏によってこの国会議事堂の改装が施され、1999年には下院の議会が設置されることに。

 

そして建物の内部は、開かれた民主主義を象徴するように、中央に巨大なガラス張りのドームが設置されているという。(了)

 

出典元:The Telegraph:Chinese tourists arrested for giving Hitler salute outside Reichstag building in Berlin(8/6)