比南部におけるイスラム武装勢力との戦闘で死者104人、民間人の犠牲も


フィリピン南部で5月23日に発生した軍とイスラム武装勢力との戦闘において、多くの死者が出ていることが明らかにされた。

合計で死者の数は104人

 

フィリピンの大統領報道官によれば、ミンダナオ島にあるマラウィ市で発生した軍とISISに忠誠を誓う武装勢力との戦闘で、29日の時点で合計104人の死亡が確認されたという。

 

そのうち殺されたテロリストの数は65人。42人は遺体で確認され、23人は目撃者の証言などによって確かめられたそうだ。

 

また5月31日には軍の治安部隊が、武装勢力のメンバー89人を殺害したことも明らかにされた。

 

一方、政府軍側の犠牲者は20人で、そのうち17人が陸軍の兵士とされ、3人が警察官だとされている。

民間人の犠牲者も19人

 

そして残念なことに民間人の犠牲者も出ており、これまでに19人が死亡。そのうち8人は労働者で、彼らは武装勢力の戦闘員らに射殺された後、高速道路沿いの崖から突き落とされていたという。

 

また街に残っていた560人が州兵らに救助され、北部ミンダナオやムスリム・ミンダナオ自治区に住む1万2509世帯、5万9665人が自宅からの避難を余儀なくされたそうだ。

 

フィリピン政府はマラウィ市内の武装勢力を一掃することと、戦闘のために屋内に囚われている人の救出、さらに負傷した人間の治療を最優先課題に挙げているという。

重要人物を守るため市内に侵攻か

 

そもそも武装勢力が市内に侵入したきっかけは、中東のISISからフィリピンの指導者として指名されたIsnilon Hapilon容疑者のアジトを、治安当局が急襲したことにあるという。

 

その後、Hapilon容疑者は逃走。まだマラウィ市内にとどまっていると見られているが、武装勢力は容疑者を匿おうとして市内に侵攻し、教会を焼き討ちし、病院や市庁舎などを占拠して各場所に立てこもり始めた。

 

これに対しドゥテルテ大統領は戒厳令を発令。さらに武装勢力の目的がミンダナオ島でイスラム支配地域を樹立することだとして、強硬姿勢を崩さずテロリストに対する空爆なども実施した。

軍の誤爆で兵士11人が死亡

 

この空爆は主に戦闘ヘリによるもので、マラウィの住宅街に人質を取って潜伏している武装勢力に対し、ロケット弾を撃ち込んでいるという。

 

しかし1日、フィリンピン軍当局は誤爆によって、武装勢力と戦闘を続けているフィリピン軍兵士11人が死亡し、7人が負傷したと伝えた。

 

また市内にはまだ2000人近くの民間人も取り残されているとされ、彼らが空爆や戦闘に巻き込まれることが懸念されている。

 

ある報道では、武装勢力の戦闘員が市民にコーランを読み上げさせ、暗唱できないと射殺しているとも伝えているが、一刻も早く街に安全が取り戻されることを願う。(了)

 

出展元:ABS CBN NEWS:Malacanang says Marawi death toll now at 104(5/30)