「すでに南スーダンではジェノサイドが行われている」英国際開発大臣


アフリカや南西アジアなどを援助し続けているイギリスの国際開発省。そのトップであるPriti Patel大臣は取材に対し、南スーダンでは現在ジェノサイド(特定の民族や人種に対する計画的な集団殺戮または抹消行為)が行われていると答えた。

焦土作戦」が行われている

 

Patel大臣によれば現在南スーダンでは、多くの人々が喉をかき切られて殺されるなどして、大量虐殺が行われているという。

 

その上で彼女は1万人が殺されたと言われているこの紛争を、南スーダン政府に終わらせるようアフリカ諸国のリーダーに協力を促した。

 

大臣は今週南スーダンを訪れているが、そこでは特定の部族に対し「焦土作戦(徹底的に排除する作戦)」が行われており、その状況は完全に非人道的で忌まわしいものだとし、同時にこの国は飢餓の危機にも直面していると述べている。

 

UNHCR

「これはジェノサイドです」

 

訪問中、彼女は南スーダンのSalva Kiir大統領とも会談。しかし彼が率いる政府は、いくつかのエリアへの食糧援助を封鎖し、支援する人々の活動も妨害しているそうだ。

 

しかもそのエリアでは村は焼き払われ、女性たちはレイプされ、食料も戦争のために(没収され)利用されているという。

 

また彼女は隣国のウガンダへも向かい、80万人の南スーダン人が暮らす難民シェルターも訪問。

 

そこには現在も南スーダンから逃れた人が集まり、主に政府軍による特定の部族をターゲットにした殺害の報告件数が増える中、数千人が国境を越え続けているそうだ。

 

flickr_Oxfam East Africa

そのウガンダでPatel大臣はAP通信の取材に対し、次のように述べている。

 

「それは部族なんです。間違いなく部族(の問題)なんです。この原則からすれば、それはジェノサイドです。この地域のアフリカのリーダーらは、(この問題に関し)熱意を抱くことができないのです。しかし彼らが南スーダンの大統領にもっと多くのことをするよう要求しなければなりません」

 

「私の見解ではもし国家間の対話計画があれば、その地域のリーダーらは、彼らがどのように大統領に影響を与えられるかについてだけでなく、この国の平和と和解を導くためどのように対話計画をサポートできるかについて、主導的な役割を果たしていたはずです」

 

UN News

国連の報告では「瀬戸際」と表現

 

英紙Independentによれば先月国連は、南スーダンにおいて主に政府軍とその同盟軍による民族浄化が行われている、とする報告を発表したという。

 

ただしそこでは「この国がジェノサイドの瀬戸際まで追い込まれ、揺れ続けている」という表現にとどめていたそうだ。

 

南スーダンは2013年、スーダンから独立を果たしてわずか2年で内戦状態に陥ったとされている。

 

そして戦争が勃発した当初、Kiir大統領とディンカ族は、政治的ライバルのRiek Machar前副大統領とヌエル族が首都ジュバで軍事クーデターを企てようとしたと非難。

 

その結果、本格的な戦闘にエスカレートして、現在までに150万人が東アフリカの国々に避難し、この地域における最大の難民危機を招いたと言われている。

 

そんな中、先日国連の南スーダンの審議会には、集団レイプや拷問といった人権侵害を調査する強い権限が与えられ、罪を犯した加害者の特定や証拠の収集、維持管理するための新たな能力も備わったという。(了)

 

  

出典元:INDEPENDENT:UK goes beyond UN to say South Sudan violence ‘is now genocide’(4/13)