結婚できる年齢を実質0歳に引き下げか?バングラデシュで児童婚を巡る法律が議論に


先月、バングラデシュの議会において子供の婚姻年齢を実質0歳にできる法律が承認され、議論を呼んでいる。

「例外」を入れたことで実質0歳

 

英紙Independentによれば、その「児童婚制限法案」は結婚できる年齢を女性は18歳から、男性は20歳からに定めているが、「特別な場合」や「子供たちの利益のため」ならその年齢以下でも可能とする「例外」を導入しているという。

 

これに対し活動団体などは、この「例外」を導入する法律が施行されれば、バングラデシュでは事実上、0歳から結婚できるようになると主張。

 

実際に団体の1つ「Girls Not Brides」は、「特別な場合」とは児童婚を受け入れること以外には考えられず、それよりも他の手段、例えば子供への教育の保護や、少女らに経済的な機会を与えるなどの方が、より彼女らのためになると訴えているそうだ。

 

「Girls Not Brides」は声明で次のように語っている。

 

「私たちはこの新しい法律が、虐待や合法的レイプをより拡大させていくことを懸念しています。さらに両親が娘にレイプした男と結婚させようと強いることを許し、児童婚の実施を促すことになるのを心配しています」

 

その上で団体は政府に対し、医療制度や性教育、避妊、育児の問題と同様に、児童婚の根本的な問題に取り組むことに焦点をあてるよう求めている。

 

flickr_Francisco Anzola

低年齢の結婚は母体の死亡率を高める

 

ユニセフによればバングラデシュは世界で2番目に児童婚の割合が高く、18歳までに結婚する女性は52%で、15歳までに結婚する子供は18%もいるという。

 

ユニセフのEdouard Beigbeder氏は、未成年での結婚は母体の死亡率や出産後の合併症、家庭内暴力などを増加させ、また隷属や依存の生活を強いることにより、少女たちが教育に留まる機会を減らすとコメント。

 

さらにIndependentの取材に対し、次のように語っている。

 

「2、3年前まではバングラデシュ人の約66%が児童婚を行っていましたが、しかしその数字は下がり、徐々に低下していました。私たちはこの法律がバングラデシュで見てきた問題をさらに悪化させ、誤用や悪用されることを懸念しています」

18歳の年齢制限も無視されていた

 

また人権団体の「Human Rights Watch」も法案には反対しており、この動きを児童婚への戦いにおいて「とてつもなく酷い後退」と呼んでいる。

 

また彼らによれば以前、バングラデシュで行われた18歳に制限する試みは広範囲で無視され、2021年までに15歳未満での結婚を廃止させるという誓約も無駄に終わっていたという。

 

そのため彼らは社会福祉士に対し申請手続きを担当するよう求め、同時に裁判官にも少女らが包括的な支援やアドバイスを受けていることを確認してもらい、親族の同席なしで彼女らが強制や虐待の犠牲者ではないことを確かめられるよう面接することを求めているそうだ。

 

この法案が施行されるまでには大統領の承認が必要とされているため、まだ正式に決定されておらず、3月12日までには政府が修正法案を提出する可能性もあるという。

 

 

出展元:INDEPENDENT:Bangladesh child marriage: New law will ‘reduce minimum marital age to zero’(3/8)