殺虫剤に汚染された卵が欧州で拡散、英仏にも流入し独の店頭からは姿を消す


現在、ヨーロッパでは殺虫剤によって汚染された卵を巡って、混乱が起きている。

 

スーパーの棚から数百万個の卵が消える

 

英メディアのBBCによれば、その殺虫剤とは「フィプロニル」という成分が含まれたもので、もともとはオランダの農場からそれに汚染された卵が見つかったという。

 

オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)は8月1日、殺虫剤の「フィプロニル」と見られる成分が、「卵、糞、鶏肉」から検出されたと発表。

 

7月26日以降、180の養鶏農家が休業し、オランダからドイツに渡った100万個の卵も国境で回収されたと明らかにしたそうだ。

 

また汚染の可能性があるのは限られた種類の卵で、シリアルナンバーで全て追跡可能としている。

 

しかしドイツの大手スーパー「Aldi」は、4000店舗超で販売されている全ての卵の回収を決定。さらに「Lidl」といったスーパーでも、すでに数百万個の卵が陳列棚から取り除かれ、オランダやその他のEU諸国も同様の措置を講じたとされている。

 

欧州委員会は8月7日、これらの汚染が懸念されている卵がドイツを経由してフランスやイギリスなどにも流入したことが確認されたと発表。これを受け、イギリスでも混乱が起きているという。

flickr_Mike Mozart

健康へのリスクは低いと当局

 

イギリスの食品基準局は購入者を安心させるため、今年の3月と6月に殺虫剤が散布された2万1000個の卵がオランダの農家から流入したとみられるが、その比率は低いと明言。

 

実際に流通している卵は全部で18億個あるとし、しかも消費されている卵の85%は全てイギリスで生産されたものであると伝えているそうだ。

 

またスーパー大手の「Aldi」は卵を回収したことについてあくまで予防的な手段だったとし、イギリスの店舗で販売されている卵はすべて地元で生産されたものだと付け加えたという。

 

寄生するシラミを取り除くため使用か

 

「フィプロニル」の入った殺虫剤は、ニワトリに寄生するシラミなどを駆除するために使用されたと見られているが、そもそも食用の家畜に散布するのは禁じられていたという。

 

世界保健機関(WHO)ではその殺虫剤は「中程度の有害性」と判断しており、非常に大量に摂取すると、吐き気やめまいを起こし、人間の腎臓や肝臓、甲状腺にも悪影響をもたらす可能性があるとしている。

 

そのためオランダでは今後、卵を回収するだけでなく、数百万羽のニワトリも屠殺することを検討しているそうだ。

 

またベルギーとオランダ当局は現在も、どのようにして卵を産むニワトリと殺虫剤が違法に接触するようになったのか調査していると言われている。(了)

 

出典元:BBC:Contaminated egg scandal widens to UK and France(8/7)

出典元:METRO:Eggs contaminated with ‘potentially harmful’ pesticide being sold in UK(8/7)