虐待された犬たちの心のケアを受刑者が行うプログラムが話題に


虐待された犬などを、刑務所に服役している受刑者が世話をするプログラムがアメリカで行われ、注目されている。

傷ついた犬が再び人間を信用するために

 

そのプログラムを行っているのは、アリゾナ州のマリコパ郡にある「Maricopa County Sheriff’s Office Animal Safety Unit (MASH)」。彼らは男用の刑務所を動物たちのシェルターに変え、受刑者らが面倒を見るプログラムを行っているという。

 

シェルターは2000年以来、犬や猫、馬などさまざまな動物を預かっており、特に虐待を受けるなど過酷な環境で過ごしていきた犬などが送られてくるそうだ。

 

そしてプログラムに参加する受刑者らは、傷ついた犬たちが再び人間を信用することを学ぶために、彼らとふれあい安心感を与え、トレーニングさせる取り組みを行っている。

Facebook/MCSO MASH UNIT

30日間プログラムで週に6日通う

 

実際、Aubrey Herrera受刑者(31)はこの30日間のプログラムに参加し、1週間のうち6日間、刑務所からのこのシェルターへ移動し、1匹の犬に遊び方を教えているという。

 

そして受刑者らは犬たちが引き取られる準備が整うまで世話を行い、その後犬たちは新たな里親のもとへと旅立っていくそうだ。

 

しかもこのプログラムは受刑者にとって、楽しい時間を過ごせる機会になっているばかりではなく、他にも多くの面でメリットをもたらしているとか。

Facebook/MCSO MASH UNIT

出所後に動物の仕事に携わる準備にも

 

Kristina Hazelett受刑者(35)はロイターの取材に対し次のように語っている。

 

「私はプログラムから多くのことを得られています。恐らく犬よりも。このプログラムには、動物たちだけでなく、私にもテラピー的な効果をもたらしています。実際にそれは全く予期できない、楽しい驚きなのです」

 

もっともこのプログラムに参加し、犬の世話ができるようになるためには厳格な面接を受け、審査を通過しなければならない。

 

しかしプログラムに参加できれば、受刑者たちは動物ケアのプロと共に働くことができ、犬たちを養子縁組させるまでの方法を学べるという。

 

そしてこれにより刑務所を出所した後も、動物に携わる仕事に就くための準備をすることができるそうだ。

 

Aubrey Herrera受刑者は取材に対し次のように語っている。

 

「私たちは犬を世話することから多くを学びました。犬たちは私たちと同じように心を閉ざしています。そして彼らも、私たちと同じように愛を必要としているのです。重要なのはここに来る私たちではなく、犬たちなのです。彼らが世話を受けていること、愛されていること、愛されることがどういうものかを、確実に知ってもらうことなのです」(了)

 

出展元:REUTERS:Prisoners care for abused animals at former jail

出展元:METRO:Former jail is now an animal shelter where prisoners look after abused dogs(5/12)