非核兵器の中で最大級の爆弾「MOAB」を投下、アフガンのISIS戦闘員36人死亡か


ISISを掃討するため、これまでで最大級の爆弾がアフガニスタン東部に投下された。

ISISのトンネル施設に対し攻撃

 

アメリカ軍は4月13日、現地時間午後7時32分、Nangarhar州のAchin地区にあるISISのトンネル施設などに対し、大型の爆弾「GBU-43」を投下した。

 

このパキスタンとの国境付近の地域を支配していたのはISIS-K。正式名称は「ISIS-Khorasan」とされ、シリアの一部などを支配するISISのアフガニスタンにおける支部とされている。

 

彼らは移動や防御するための手段としてトンネルや洞窟などの複合施設を作っており、今回の投下はそれらを狙ったものだという。

 

アメリカ軍は声明で「今回の攻撃は、この地域の掃討作戦を進めるアフガニスタン軍とアメリカ軍のリスクを最小限に抑え、同時にISISの戦闘員や施設の破壊に最大限の効果を与えるよう計画された」と語っている。

「実戦」で使われた中では最大

 

abc NEWSによれば今回使用された「GBU-43」は「MOAB(Massive Ordnance Air Blast:大規模エアブラスト爆弾)」と呼ばれるもので、「Mother of All Bombs(全ての爆弾の母)」というニックネームが付けられているという。

DoDlive

全長約9m、直径は約1m。重さは9526kgもあり、巨大すぎるため通常は輸送機の格納庫に収められており、今回の作戦でも特殊作戦機「MC-130」の後部ハッチから投下されたそうだ。

DoDlive

 

 

ただし重量に関しては、アメリカ軍が保有する非核兵器の爆弾の中で、最も大きいものではない。

 

これ以外に約1万3600kgの「MOP(Massive Ordnance Penetrator:大型貫通爆弾)GBU-57」という爆弾もあるため、今回のMOABは「実戦」で使われたものの中では最大と言われている。

 

▼下はGBU-28のテスト映像。

 

▼こちらはGBU-39の実験。

 

またロシアはMOABよりも4倍の威力があるサーモバリック爆弾を作り、2007年9月11日にテストを行ったとされている。

 

それは「Father of all Bombs(全ての爆弾の父)」と呼ばれ、火薬量は7.8トンでMOABの8.4トンに比べ少なめだが、TNT換算で44トン分(MOABは11トン)の破壊力があり、MOABの2倍にあたる範囲を吹き飛ばすことができるという。

オバマ時代から計画は進められていた

 

今回の「GBU-43」は2003年に開発されたが、これまでは一度も実戦で使用されたことはない。

 

しかしこの使用計画については、オバマ政権時代からすでに進められており、そのため数カ月間もアフガニスタンに配備されていたという。

 

またMOABは1カ月前から投下されることが計画されていたとされ、今回トランプ大統領が使用許可を出したため、攻撃が実行に移されたそうだ。

 

トランプ大統領は今回の作戦について「非常に大きな成功を収めた」と評価したと言われている。

DoDlive

36人のISIS戦闘員が死亡か

 

AFPによれば、アフガニスタン政府はこの空爆により、地下深くにあったトンネル施設が破壊され、36人のISIS戦闘員が死亡したと伝えたという。また今回の攻撃により、一般市民の犠牲者は出ていないそうだ。

 

Achin地区の行政当局は爆弾が同地区に投下されたことを認め、「これまで見た中で最大の爆発だった。炎が高々と立ち昇り、一帯を飲み込んだ」と語っている。

 

ただしISIS側は傘下の通信社アマックを通じて、戦闘員に死傷者は出なかった、と発表したという。(了)

 

 

出展元:abc NEWS:US drops ‘mother of all bombs’ on ISIS forces in Afghanistan(4/13)

出展元:DoDlive:What to Know About the GBU-43/B, ‘Mother of All Bombs’(4/14)

出展元:AFP:米軍が投下した最強の非核爆弾、IS戦闘員36人殺害 アフガン当局(4/14)