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30年ぶりに世界気象機関が、波のような雲を新種として正式に承認

30年ぶりに世界気象機関が、波のような雲を新種として正式に承認
WMO

「世界気象デー」の3月23日、波のようにうねる雲が新しい種類として認められ、International Cloud Atlas(国際雲図帳)に正式に登録された。

荒れた波のように見える新しい雲

 

その雲とは「アスペラトゥス波状雲」。雲の分類や基準を示したInternational Cloud Atlasには次のように記述されたという。

 

「それは雲底の局部的な波によって特徴づけられる。また他の細かな要素としては、表面が滑らかで斑になり、時として鋭く尖った部分が垂れている点が挙げられる。そのため下からのぞくと、荒々しい海面のように見える」

 

 

Atlasとは世界気象機関(WMO)が発行する学術資料で、雲の分類や基準などを示しているという。19世紀の後半に初版が発行され、それ以来気象関係者をトレーニングするために活用されてきたそうだ。

イギリス人の愛好家グループが提案

 

この「アスペラトゥス波状雲」の珍しさに最初に気づいたのは、イギリスで活動する気象愛好家グループの「Cloud Appreciation Society」。

 

CNNによれば彼らはアイオワ州東部の街、Cedar Rapidsで撮影されたこの雲の画像を最初に受け取ったという。

 

そして数年後に、メンバーらはこれを新しい雲としてAtlasの中に含めるよう提案。そして今回、彼らの意見が取り入れられ、正式に登録された。

 

30年も更新されていなかった

 

しかしAtlasに新しいタイプの雲が加わるのは非常に珍しいようだ。

 

実際に世界気象機関は1987年以来、30年間もAtlasを更新していないという。

 

WMO

 

同機関のウェブサイトでは「これは昔ながらの『市民の科学』の代表例です。当時は一般市民による観察が行われてきました。そして今やそれがスマートフォンやインターネットによって可能となり、多くの公式な分類システムの発展に役立ってきたのです」と述べている。(了)

 

 

 

出展元:CNN:Look! Up in the sky! It’s a new kind of cloud(3/23)

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