【閲覧注意】イスラエルの狙撃兵に撃たれるパレスチナ人の動画が公開される


パレスチナ自治区ガザで、イスラエルへの抗議デモが行われ、多くの死傷者を出している。

 

そんな状況の中で、銃を持たないパレスチナの若者が、イスラエルの狙撃兵によって、背後から撃たれる映像が公開された。

 

タイヤを抱え、逃げていく途中で撃たれる

 

その映像が撮影されたのは3月30日とみられ、場所はガザ地区内の、イスラエルとの国境に設置されたフェンス付近とされている。

 

動画には当初、青いシャツを着たパレスチナ人の若者がタイヤを運ぶ姿が映っている。

YouTube/كالة الصحافة الفلسطينية – صفا

やがてその若者に代わり、黒い服を着たAbdul Fattah Abdul Nabiさん(19)がタイヤを運び始め、共に走って逃げていく。

YouTube/كالة الصحافة الفلسطينية – صفا

しかし仲間のいる場所までたどり着いた時、背後からイスラエルの狙撃兵が発砲。Abdulさんは頭を撃たれて倒れ、その後死亡したという。

YouTube/كالة الصحافة الفلسطينية – صفا

Abdulさんの兄であるMohamed Abdul Nabiさん(22)は取材に対し、次のように語っている。

 

「彼は銃を持っていなかった、火炎瓶ももっていない、タイヤだけだった。それがイスラエルに危害を及ぼすことなのでしょうか。タイヤが?彼はイスラエル側へ向かっていたのではありません。ただ逃げていただけなのです」

 

国連や人権団体がイスラエルを非難

 

この事件を受け、国連は先々週の土曜日に深い懸念を表明。さらにイスラエルに対し、透明性のある独立した調査を行うよう求めた。

 

またイスラエルの人権団体「Adalah」や、ガザを拠点に活動を続ける団体「Al Mezan Center for Human Rights」もイスラエルの司法長官に対し、責任を取るよう要求。文書にして提出したという。

 

その文書において彼らは「市民に対する実弾射撃は、明らかに国際法違反だ」と主張している。

 

一方、イスラエル側は、国境へ押し寄せる3万人以上のデモ参加者に対処するためのルールを、厳格に守っていると主張。

 

その上で暴徒らは火炎瓶や石を投げ、煙幕を作るためにタイヤを燃やし、国境のフェンスを越えようとしているとして彼らを非難した。

 

さらに3月30日のデモで死亡したパレスチナ人のうち、8人は武装組織「ハマス」の戦闘員だったとし、「ハマス」側も5人がメンバーだったと認めている。

 

「帰還のための行進」で若者がデモに参加

 

イスラエルに対するガザ地区住民の抗議デモは、トランプ大統領が米大使館をエルサレムへ移転することを決めて以来、断続的に続いてきた。

 

ガザ地区を支配する武装組織「ハマス」は、1976年にイスラエルによってパレスチナ人の土地が奪われ、70万人が難民になった「ナクバ」(大破局)の70周年を迎える5月15日まで、「帰還のための行進」と称するデモに参加するよう人々に呼びかけてきたという。

 

その結果、3月30日には多くの若者たちがデモ行進に参加。イスラエル兵の銃撃などにより19人(当初は15人)が死亡、1400人が負傷したそうだ。

 

また4月6日にも大規模なデモが起き、16歳の少年を含む7人のパレスチナ人が死亡、約400人が負傷したとされている。(了)

 

出典元:Washington Post:‘He had no gun, no molotov’: Gaza families call for investigation into Israeli use of fatal force(3/31)

出典元:AFP:動画:ガザ地区のデモでまた衝突、パレスチナ人7人死亡 400人超負傷(4/7)