イランでの公開ムチ打ち刑、過去にお酒を飲んだ罪で若者が80回打たれる


イランで公開のムチ打ち刑が行われたとして、世界最大の国際人権NGOであるアムネスティ・インターナショナルが記事を公開し、刑罰の非人道性を訴えている。

 

15歳の時にアルコールを摂取した罪

 

アムネスティ・インターナショナルの記事によれば、罰せられた男性は、今から10年以上も前、14歳か15歳だった時にアルコールを摂取したため、罪に問われたという。

 

この刑が執行されたのは7月10日、場所はイラン北東部のラザヴィー・ホラーサーン州、KashmarにあるNiazmand広場とされ、若い男性は公の場で80回もムチで打たれたそうだ。

 

地元メディアが公開した写真にも、木に縛り付けられた若者が、マスクをかぶった男から棒のようなもので打たれ、背中が真っ赤に染まる姿が映っていた。

 

10年前に判決が下され、今年執行される

 

検察官によれば、若い男性は当時、結婚式に出席した際にお酒を飲んだとされ、式場ではその後、出席者の間で議論から喧嘩が起き、17歳の若者が死亡しているという。

 

しかし今回罰せられた男性は、その殺人事件には関与しておらず、単にアルコールを摂取した容疑で罰すると告げられたそうだ。

 

またムチ打ちの刑の判決が下されたのは、今から約10年前の2007年とされており、なぜ10年たってから刑が執行されたのかも明らかになっていない。

 

現在も残酷な刑が行われている

 

アムネスティ・インターナショナルによれば、イランでは盗みを働いたものの手を切断したり、罪を犯したものを盲目にしたりするなど、現在でもさまざまな形の残酷な刑が行われているという。

 

アムネスティ・インターナショナルのPhilip Luther氏は、次のように語っている。

 

「イラン当局の、子供を含めた犯罪者に対する、身体的な刑罰の乱用は、ショッキングなまでに基本的人権を軽視していることを表しています。彼らは直ちにこのような刑罰を廃止すべきです」

 

「ムチ打ちや切断、盲目にさせるような、残酷で非人道的な刑罰の使用は、人間の威厳に対する驚くべき暴力であり、拷問やその他の屈辱的な対応や刑罰など国際法のもとで禁止されているものに対し、間違いなく違反しています」

 

イランだけでなく世界ではさまざまな国で残酷な刑が行われているが、廃止するには国民の文化や伝統にとらわれない意識が大切なのかもしれない。(了)

 

出典元:Amnesty International:Iran: Young man flogged 80 times for drinking alcohol as a child(7/11)