トランプ大統領が来日、演説で北朝鮮を強くけん制、渋谷では抗議行動も

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※長文になるためご了承いただきたい。

 

アメリカのドナルド・トランプ大統領を乗せた大統領専用機「エアフォース・ワン」は、11月5日の午前10時38分ごろ、東京の横田基地に到着。その後、大統領はメラニア夫人とともに姿を見せた。

 

演説で北朝鮮を強くけん制

 

大統領は夫人とともに笑顔で手をふりながらタラップを降り、出迎えたハガティ駐日大使や河野外務大臣らと握手をしながら短く言葉を交わしたという。そして整列した兵士たちに敬礼をして式典の会場に歩いて向かった。

その後、トランプ大統領は、基地内の格納庫に設けられた式典の会場でおよそ2000人の兵士を前に演説。

 

日米の同盟関係を重視する姿勢を強調するとともに、「私が大統領であるかぎり、アメリカは圧倒的な能力と資金を駆使して常に勝利する。いかなる独裁者、いかなる体制も、アメリカの決意を過小評価してはならない」と述べ、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を強くけん制した。

 

また大統領は「今回のアジア歴訪で インド・太平洋地域の自由で開かれた世界の構築を目指す」と述べ、歴訪の決意を強調したという。

横田基地でトランプ大統領の演説を聴いた男性兵士の1人は「最高司令官の話を直接聞くことはほとんどできないので、とてもよい機会だった。トランプ大統領には、日米の良好な同盟関係をさらに強化してほしい」と話していたそうだ。

 

北朝鮮「むやみに口を開くな」

 

一方、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は5日、アメリカ・トランプ政権に関する論評を掲載。

 

大統領の来日には触れなかったものの、アメリカ軍が戦略兵器を韓国やその周辺に展開する中で韓国を訪問しようとしているとして「われわれを力でどうにかしようとしている」と非難したという。

 

その上で「ならず者がいつどのように無分別な行動に出るのか、誰もわからない。これを防ぐ唯一の方法は、絶対的な物理力で制することだ」として、加速させている核・ミサイル開発を正当化。

 

さらに、トランプ大統領に対し「万一、アメリカがわれわれの超強硬な意志を見誤って襲いかかって来るなら、これまで強化してきた力を総動員して懲罰を加えざるを得なくなる。破滅を免れたいのなら、むやみに口を開くな」と威嚇。今回のアジア歴訪で各国と北朝鮮への圧力強化について協議する考えのトランプ政権をけん制している。

 

トランプ氏の反対デモも渋谷で

 

またNHKによれば、大統領の来日に合わせて、トランプ政権の政策に反対する人たちが都内で抗議デモを行い、参加者からは、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、適切な政策をとるよう求める声が相次いだという。

 

この抗議デモは、アメリカの野党・民主党の日本支部の呼びかけで5日午後に行われ、東京・渋谷駅のハチ公前広場には、日本に暮らすアメリカ人などおよそ100人が集まったそうだ。

参加者たちは「憎しみはいらない。私たちは団結し、決して分断されることはない」などと、シュプレヒコールをあげてトランプ大統領の政策は社会の分断を深めているだけだと訴え抗議。

 

また、参加者の中には「北朝鮮についてツイートするのをやめろ」とか「北朝鮮問題に軍事的選択肢はいらない」などと書かれたプラカードを掲げる人もおり、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、適切な政策をとるよう求める声が相次いだという。

 

東北地方からデモに参加するために来たというアメリカ人の女性は「日本の上空を北朝鮮の弾道ミサイルが通過し、恐ろしかった。トランプ大統領はツイッターで北朝鮮に対し無責任なことをつぶやき、自分のことしか考えていない。トランプ大統領を追い出すべきだ」とコメント。

 

さらに、日本に4年間住んでいるというアメリカ人の学生の男性は「トランプ大統領は北朝鮮に対して攻撃的すぎる。アメリカ人は戦争を望んではおらず、日米首脳会談では良識ある議論をしてほしい。安倍総理大臣には、トランプ大統領を落ち着かせてほしい」と語っていたそうだ。

 

安倍首相や松山プロとゴルフを楽しむ

 

演説を終えたトランプ大統領は、大統領専用のヘリコプター、通称「マリーン・ワン」で正午すぎ、埼玉県川越市のゴルフ場「霞ヶ関カンツリー倶楽部」に到着。

 

安倍総理大臣は、大統領をクラブハウスの前で出迎え、両首脳は、握手をしたうえで天候などについて短く言葉を交わしたという。その後、安倍総理とトランプ大統領は、クラブハウスで「日米同盟をより強固に」「Donald&Shinzo」と刺しゅうされた白い帽子にサインしている。

両首脳は、非公式の昼食会で通訳だけを同席させてハンバーガーを食べながら意見を交わした後、2020年の東京オリンピックのゴルフの競技会場にもなっているこのゴルフ場で、プロゴルファーの松山英樹選手を交えて9ホールを回ったそうだ。

銀座の宝飾店を訪れたメラニア夫人

 

一方、メラニア夫人は5日昼過ぎ、東京・銀座にある真珠を中心に扱う宝飾店を訪れ、昭恵夫人の出迎えを受けたという。

 

出迎えに対しメラニア夫人は「こんにちは、お元気ですか?お会いできてうれしいです」と笑顔であいさつしたそうだ。

 

その後、夫人は三重県で海女をしている女性たちなどから、真珠の種類や採取方法について説明を受け、熱心に聞き入り、時折質問もしていたとされている。

 

帰り際、メラニア夫人は昭恵夫人から「楽しめましたか?」と尋ねられると、笑顔でうなずいていたとか。

説明を行った宝飾店の担当者は「ちょっとしたしぐさなどがチャーミングな女性だと思いました。昭恵夫人ともフレンドリーで、いい関係だと感じました」とコメントしている。

 

また、海女の里中咲季さんは「すごく気さくな方で、握手を向こうから求めてくださいました。私は海女デビューして1か月なので、『おめでとう』と言ってもらい、優しい方だと思いました」と話したという。

 

北朝鮮のテロ国家指定をまもなく判断

 

日本を訪れる前、トランプ大統領はハワイから東京に向かっていた大統領専用機、「エアフォース・ワン」の中で、一部記者団に対し、北朝鮮の核・ミサイル開発の問題について「アメリカと世界にとって大きな問題であり、解決したい」と述べていたという。

 

また、北朝鮮の国民については「彼らは勤勉で世界が思うより温かい人たちだ。その人たちのためにも問題を解決できればすばらしい」とも述べたそうだ。

 

一方、北朝鮮をテロ支援国家に再び指定するかどうかを問われた大統領は、「まもなく決断する」と述べ、近く政権としての方針を明らかにする意向を示した。

 

アメリカ政府は、1988年に北朝鮮をテロ支援国家に指定した後、2008年、当時のブッシュ政権が北朝鮮の核開発計画の検証方法をめぐって北朝鮮と合意したのを受け指定を解除している。

 

しかし、北朝鮮に1年以上拘束された後、解放されたアメリカ人大学生が脳に重い障害を負い、今年6月に死亡したことや、金正恩委員長の兄の金正男氏が2月にマレーシアで殺害された事件を受けて、アメリカ国内では議会などから再指定を求める声が上がっていた。

 

テロ支援国家を巡っては、ホワイトハウスで安全保障を担当するマクマスター大統領補佐官も2日、近く判断することを明らかにしていて、政権の判断が注目されている

 

「日本は武士の国」中国に警告か

 

またトランプ大統領は2日、中国に対し、北朝鮮の脅威が対処されなければ「武士の国」である日本が自ら事に当たる可能性もあると警告もしたという。

 

トランプ大統領は米FOXニュースのインタビューで、「日本は武士の国だ。私は中国にも、それ以外に聞いている皆にも言っておく。北朝鮮とこのような事態が続くのを放置していると、日本との間で大問題を抱えることになる」と語ったという。

 

その一方で、中国の習近平国家主席は北朝鮮問題で「相当素晴らしい」働きを続けており、「中国はわれわれを助けてくれている」と持ち上げもしたとか。

 

中国はトランプ氏から、北朝鮮の金正恩委員長を制御できていないと批判を受けていたが、その後国連が科した厳しい対北制裁を履行し、習氏とトランプ氏の関係は改善しているとみられている。

 

ミサイル迎撃はOKだった?

 

さらにトランプ大統領は訪日前に、意外な発言をしている。

 

11月4日には、北朝鮮が8~9月に日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射した際、日本が破壊措置を取らなかったことについて、トランプ大統領が東南アジア諸国の複数の首脳に「迎撃するべきだった」と語り、日本の判断に疑問を表明していたことが明らかとなった。

 

外交筋によると、トランプ氏は8~10月、東南アジア諸国首脳らとの電話会談や直接会談で、北朝鮮への圧力強化策を協議。その際に「自国の上空をミサイルが通過しているのに、なぜ撃ち落とさないのか」「武士の国なのに理解できない」など、日本が破壊措置を取らなかったことへの不満を口にしていたという。

 

北朝鮮は8月29日と9月15日に北海道上空を通過する弾道ミサイルを発射したが、日本政府は日本に落下する可能性はないと判断し、自衛隊法に基づく破壊措置を取らなかった。

 

確実かつ唯一の方法は地上侵攻

 

大統領のアジア歴訪では、北朝鮮の核開発とミサイル問題が最優先議題になるとみられるが、そんな中、米紙ワシントン・ポストが気になる記事を掲載した。

 

同紙は4日、米国防総省幹部が米議員に宛てた書簡の内容として、北朝鮮が保有する全ての核兵器の保管場所を特定してそれらを掌握する、最も確実かつ唯一の方法は米軍による地上侵攻だと伝えた。

 

ワシントン・ポストによると、米国防総省の統合参謀部副部長のものとされる書簡は一方で、北朝鮮に地上侵攻した場合、同国に生物化学兵器を使用させることになるだろうと警告していたという。

 

これらの国防総省の書簡は、米議員2人から北朝鮮と戦争になった場合の米国および同盟国である日本、韓国、米領グアムの部隊、さらに民間人の死傷者数予測を求められ、その回答として書かれたものだとか。

 

ただ同紙によれば、米軍は北朝鮮に核を放棄させる手段として経済制裁と外交的圧力を用いるとしたレックス・ティラーソン国務長官の方針を支持しているという。

 

またワシントン・ポストが国防総省の書簡とともに入手した16議員の声明には「(国防総省の)予測によって、対北朝鮮政策において軍事的選択は賢明ではないという、すでにわれわれがよく知っていることが裏付けられた」と書かれていたそうだ。(了)

 

 

出典元:NHK:トランプ大統領到着 演説で北朝鮮を強くけん制(11/5)

出典元:NHK:メラニア夫人 昭恵氏と銀座の宝飾店を訪問(11/5)

出典元:NHK:トランプ大統領 北朝鮮のテロ支援国家再指定「近く決断」(11/5)

出典元:AFP:北朝鮮の核掌握には「米軍の地上侵攻」が最も有効 米紙報道(11/5)

出典元:AFP:トランプ氏、対北で「武士の国」日本が動く可能性を中国に警告(11/3)

出典元:産経:「日本は北ミサイルを迎撃すべきだった」? 「武士の国なのに理解できない」米大統領が疑問表明か(11/5)

出典元:NHK:東京でトランプ政権への抗議デモ 対北朝鮮で適切な政策を(11/5)

出典元:NHK:北朝鮮メディア トランプ大統領は「むやみに口を開くな」(11/5)

 

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