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まるでゾンビのような状態…英で「スパイス」というドラッグの蔓延が社会問題に

まるでゾンビのような状態…英で「スパイス」というドラッグの蔓延が社会問題に
YouTube/KMDNEWS

イギリスで「スパイス」というドラッグが蔓延し、社会問題になっている。

週末だけで58件もの関連事件

 

「スパイス」は合成大麻の一種とされ、吸引した者は幻覚や妄想、精神異常の症状を示し、筋力の低下から「ゾンビ」のように動きを見せ、時には攻撃的にもなるという。

 

そして現在、マンチェスターの警察は「スパイス」に関連した事件や通報への対応に追われているそうだ。

 

実際、週末に取り締まりやパトロールを強化した結果、58件もの事件が発生し、8人を逮捕。さらに救急車が呼ばれたケースも23件あったと言われている。

 

特に事件が多いのはマンチェスターの交通またはショッピングの中心地である、ピカデリー・エリアだという。

ヘロインよりも中毒性が高い

 

「スパイス」は数年前から流通し始め、当初は大麻と似たような効果があると言われてきたが、今ではそれ以上に危険だとされている。

 

実際にあるユーザーはヘロインと同じか、もしくはそれ以上の中毒性があると語っているそうだ。

 

また以前は合法とされてきたが、今では他の薬物と同様に「スパイス」の生産や販売は禁止されている。ただし所持については、違法とはされていない。

 

そのため人々の間では、この「スパイス」がいずれヘロインなどに取って代わると囁かれているという。

YouTube/KMDNEWS

蔓延の背景には値段の安さ

 

これが蔓延する背景には値段の安さがあるようだ。実際に0.5gが約5ポンド(約700円)で買え、しかも最初は米粒ほどの量があれば効果が出るため、1gで30から40本も巻くことができると言われている。

 

しかし使用者の多くはその後、1日に6g、7g、8gと量を増やし、40ポンド(約5500円)や50ポンド(約6800円)も払うようになるらしい。

 

この「スパイス」を特に多く使っているのはホームレス。生活の苦しさを紛らわすことができるとして、昨年はマンチェスターに住むホームレスの90%以上が使用していたという。

 

しかも販売が禁止されているとはいえ、店でも常に見かけを変えて販売しているため、警察の取り締まりも追いついていない状況のようだ。

 

現在、マンチェスター警察は特別な訓練を受けた警官を増やすなどして、この問題に対処すると語っている。(了)

 

動画は念のため閲覧にご注意いただきたい。

 

出展元:the guardian:Manchester police attend 58 spice-linked incidents in one weekend(4/10)

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