インドとパキスタンが戦争に近づく、カシミールのテロ事件で報復措置

X_ Iltija Mufti
核保有国であるインドとパキスタンの緊張が高まり、戦争への道に一歩ずつ近づきつつあるという。
パキスタンがテロを支援していると非難
両国の緊張が高まった理由は、4月22日に係争地のカシミール地域で起きたテロ事件だ。
この事件ではパキスタンのイスラム活動家らが、インド人観光客25人とネパール人1人を殺害。
この事件を受け、インド政府は、パキスタン側が「国境を越えたテロ」を支援していると非難。しかしパキスタン政府は、この事件の関与を否定している。
水資源を巡る条約を停止
その後、インド政府はインダス川水資源条約を停止すると発表。これは永続的な水資源を共有するための協定で、数十年前にインドとパキスタンとの間で締結された。
この水資源は、パキスタンの農業にとって非常に重要とされ、条約の停止を受け、パキスタン政府も4月24日、「パキスタンに属する水の流れを止めたり、迂回させたりするいかなる試みも戦争行為とみなされる」と警告した。
またパキスタン政府は、国境を閉鎖し、インドの航空機に対して領空での飛行を禁止。インドの外交官数名や国防や海軍、空軍顧問団を国外追放にしたという。また国内にいるインド人に発行されたビザを停止すると発表した。
インド政府も、自国民にパキスタンからの帰国を命じたそうだ。一部のメディアは、すでにインド軍とパキスタン軍が夜通し、交戦していたとも伝えている。
実は2019年2月にカシミールでの自動車自爆テロが起きた時、インドとパキスタンは戦争の寸前にまで至ったという。(了)
出典元:The Guardian:India and Pakistan closer to conflict over Kashmir attack as tit-for-tat moves mount(4/24)