バレンタインデーの陰に存在するイタリアの“おひとり様デー”とは?


2月14日のバレンタインデーは日本でも近年盛り上がりをみせているが、一方でモテないことに悩む男性にとっては苦しい一日かもしれない。

 

そんな男性に朗報だ。イタリアではモテない男性や恋人がいない人のために設けられた“おひとり様デー”が存在するとして、世界の“おひとり様”が注目している。

 

バレンタインデーの次の日は“おひとり様デー”

 

イタリアで正式に設けられている恋人等がいない人や、モテない“おひとり様”のための日、“おひとり様デー(Singles’ Day / イタリア語でFesta dei Single)”は、バレンタインデー直後の2月15日。

 

恋愛上手なお国のイメージが強いイタリアであるが、同国ではここ20年の間に恋人がいない“おひとり様”が倍増。現在では全体の13%、数にして800万人ものイタリア人が“おひとり様”であるという。

“おひとり様”のためのパーティーを数多く開催

 

この“おひとり様デー”は2001年、ライフスタイルに関する情報を発信する「La Vita da Single」というインターネットサイトが考案。

 

当初は一種のジョークとして提案されたというが、その後瞬く間に知れ渡ることに。

 

昨今ではこの日にイタリア国内各都市で“おひとり様”のためのディナーパーティーやお見合いパーティーが開催され、約3分の2にも及ぶ“おひとり様”イタリア人がこの日を祝うほどにまでなっているという。

 

日本では女性が好きな男性にチョコレートを贈ったり、お世話になった人や友人にお手製のお菓子などのささやかな贈り物をする日として知られるバレンタインデーであるが、欧州ではカップルが特別な時間を共に過ごすという向きが強い。

 

そのためバレンタインデーを一人寂しく過ごした“おひとり様”にとって、“おひとり様デー”の存在は救世主だといえるだろう。

 

 

一人で暮らすという現実に向き合う日

 

一方“おひとり様デー”は、一人で生涯暮らしていくとはどういうことなのかという現実的な問題と向き合うための日としての役割をも果たしているという。

 

イベントの開催者らは華やかなパーティーを開催する中でも、生涯一人で暮らす際にかかる費用や子供を一人で育てる苦労など、パートナーがいない生活の現実についても、議論が活発となることを期待しているようだ。

 

おひとり様デーにまつわる伝説も

 

ちなみに、この“おひとり様デー”には、2世紀に殉教した騎士で“おひとり様の守護聖人”として知られる聖Faustinoに由来し、“Festa di San Faustino”という別称も付けられている。

 

欧州においてキリスト教がまだ普及していなかった当時において、異教の神への信仰を拒みキリスト教の伝道を行った聖Faustinoは、当時の支配者によって極刑に処されることとなったという。

 

しかし伝説によると、聖Faustinoを極刑に処すという試みは幾度にもわたり失敗。

 

ライオンの餌として与えられた際には、ライオンが聖Faustinoの足元に座ったままで動かず、火あぶりの刑に処された際には炎に燻られても火傷を負わず、さらには島流しの刑に処された際には、乗せられたボートが元の岸まで戻ってきてしまったそうだ。

 

この後聖Faustinoは断頭の刑に処され亡くなったが、その刑が執行されたのが現在の“おひとり様デー”にあたる2月15日であったという。

 

また聖Faustinoはキリスト教の伝道師であったと同時に、結婚相手を探す若い女性のための仲人としての役割を果たしていたとされ、そんなこともあってか彼の名は“おひとり様デー”の別称に用いられたようだ。

 

 

“おひとり様”にとっては少々肩身の狭いバレンタインデーの直後に設置された“おひとり様デー”。日本と欧州ではバレンタイン事情も恋愛事情も異なるが、一人の身が寂しいのは変わらない。日本でもこのような日が設置されれば良いのではないだろうか。(了)

 

出典元:The Local Italy:How February 15th became Italy’s official ‘Singles’ Day’(2/15)