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米政府、ガザ地区を2つの区域に分割する計画、復興の行方は?

米政府、ガザ地区を2つの区域に分割する計画、復興の行方は?
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アメリカ政府は現在、ガザ地区を2つの区域に分割する計画を立てており、復興のあり方について議論が行われている。

 

ガザ地区東部で復興を進める計画

 

アメリカ政府は、ガザ地区を長期的に分割し、イスラエル軍と国際安定化部隊の管理下に置かれる「グリーンゾーン」と、「レッドゾーン」に分割する計画を立てているという。

 

「グリーンゾーン」はガザ地区東部にあたり、最初に復興が進められるが、ガザ地区西部の「レッドゾーン」は、しばらく廃墟のまま残されるようだ。

 

アメリカ政府の関係者は「理想的には、全てを元通りにしたいだろう。しかし、それはあくまで願望に過ぎない。時間はかかるだろうし、容易なことではないだろう」と述べたという。

 

和平計画の根幹をなす国際安定化部隊

 

一方、トランプ大統領の20項目からなる「和平計画」の根幹を成す、国際安定化部隊(ISF)の創設については、まだ具体的な内容は決まっていない。

 

アメリカ政府は、国際安定化部隊に正式な権限を持たすために、来週行われる国連安全保障理事会で決議案が可決されることを望んでいる。

 

その後、部隊派遣に関して、各国から具体的な内容が発表されるものと見込んでいるという。

 

トランプ大統領は、イスラエル軍の撤退を支援するために、アメリカ軍をガザ地区に派遣したり、復興資金を提供したりする可能性を否定している。

 

その一方でアメリカ中央軍は今月初め、数百人の英仏独兵士を含む欧州部隊をISFの中核に据える計画を策定。

 

その計画によれば、イギリスから、爆弾処理や軍の衛生兵などの専門知識を持つ最大1500人の歩兵と、道路の整備と警備を担当する最大1000人のフランス軍が含まれているという。

 

またアメリカ軍は、野戦病院や兵站、情報収集のために、ドイツやオランダ、北欧諸国の部隊も必要としているそうだ。

 

ただヨーロッパ諸国の指導者は、ガザ地区で自国の兵士の命を危険にさらすことを避けており、専門家もこの構想を非現実的だと指摘している。

 

実際、現時点で兵力提供の可能性を表明しているのは、イタリアのみになるという。

 

国際平和維持軍の派遣、イスラエル軍の撤退、そして大規模な再建のための実行可能な計画がなければ、ガザ地区は宙ぶらりんの状態に陥る危険性がある。(了)

 

出典元:The Guardian:US military planning for divided Gaza with ‘green zone’ secured by international and Israeli troops(11/14)

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