
アメリカのテキサス州などに、大規模な災害をもたらしているハリケーン「ハービー」。この影響により被災地域には、まだ多くのペットが取り残されているという。
飼い主に捨てられ、さまよう犬も
「ハービー」は8月25日にテキサス州に上陸し、暴風雨や洪水を引き起こしたが、その影響で多くの家屋が倒壊や浸水に見舞われたとされている。
そして水が押し寄せた家には多くの人々が現在も取り残されており、まだ救助されていない住人もいるという。
そんな状況においてペットたちも大きな被害を受けているそうだ。中には鎖に繋がれたまま残された犬も目撃されている。


また飼い主が避難する時に一緒に連れて行かなかったため、さまよっている犬もいるそうだ。


その結果、多くのペットがシェルターに保護されるも、スペースの問題もあり、別の地域の施設へと避難を余儀なくされているとか。
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— Louisiana SPCA (@LASPCA) August 28, 2017
「カトリーナ」では多くがペットと残る
実はアメリカ動物虐待防止協会によれば、2005年にハリケーン「カトリーナ」が上陸した時には、25万匹の犬や猫などが死亡、もしくは退去を余儀なくされたという。
また被害にあったニューオリンズに住む多くの住人は、避難先にペットを持ち込めないことを知り、退去勧告を聞こうとせず、ペットとともに自宅に残ったそうだ。
実際に救助が必要だった人の半分近くが、ペットを置き去りにして逃げることを拒否したとされている。
反省を生かし新しい法律を制定
しかしその後、新しい法案が通過し、現在では被災した住民はペットとともに支援を受けられるようになったそうだ。
そのため今回の「ハービー」では捨てられたペットの数が、今のところ以前より少ないと考えられている。
しかし実際にはまだペットを鎖でつないだまま避難してしまう例があるため、テキサス州の当局はそのようなことをしないよう呼びかけているという。
Roman Forest警察署長のStephen Carlisle氏は取材に対し、2015年の洪水の時に木に繋がれていた犬について、次のように語っている。
「その犬は水かさが増していく中、何度も何度も吠え続けていました。そして水位が彼を飲み込むほど上昇した時、鳴き声は止んだのです。私たちは皆に約束します。このような極端な天候の中で、犬を違法につないでおく人々に責任を取らせるつもりです」
現在、テキサス州や周辺地域の動物保護団体も積極的に残されたペットの保護にあたっており、多くの一般市民も動物たちの救助を手伝っているという。(了)
出典元:KRCRTV:Pet shelters, welfare groups step up to meet Harvey’s threat(8/28)
出典元:boredpanda:Some People Left Their Dogs Tied Up To Die In The Flood And It Will Break Your Heart(8/23)