英の海岸で謎の霧が発生、目や咽喉の痛みを訴え150人が病院へ【写真他】
イギリスで化学物質を含んでいると思われる霧(靄または霞)が発生し、多くの人が体調不良を訴える事件が起きた。
沖合から移動してきた謎の霧
その事件が起きたのは8月27日の午後で、場所はイギリス南部のEast Sussex沿いのビーチとされている。
当局によれば霧は午後5時頃に発生し、沖合から移動してこの地域一体を覆ったとみられ、その後多くの住民などが体調不良を訴えたという。
This the chemical mist at Beachy Head / Birling Gap that led us to leave with stinging eyes… pic.twitter.com/GNuRx2Mv9C
— James B (@welshjab) August 27, 2017
下の動画は当時の状況を撮影したものだが、ビーチには子供などを含む多くの観光客の姿も見られる。
#birlinggap pic.twitter.com/gBuMgP4Jls
— @Kyle_Crickmore (@Kyle_Crickmore) August 27, 2017
船が積んでいた物質が流出か
イギリスのNHS(国民保健サービス)は、この霧に曝された住民らが目や咽喉の痛みを訴えているとし、警察は100人以上が被害を受けたとしている。
これまで病院で手当を受けた人は約150人。原因は分かっていないが、East Sussexの消防局はこの被害を化学物質によるものという見方を示しているとか。
また、この霧がどこから流れてきたのかも分かっていないが、ある特定の物質を運んでいた船が潮の流れに乗り、ビーチに近づいた時に起きた可能性があると見ているそうだ。
Cloud moving towards Eastbourne Bexhill area please be aware pic.twitter.com/d5ug7KckuF
— Bruce Mathews (@OfficalBruce) August 27, 2017
猛毒の「塩素ガス」が含まれている?
多くのイギリスのメディアは、霧には第1次世界大戦でも使用された有毒化学物質の「塩素ガス」が含まれているという見方を示していたが、当局はその可能性は低いとしている。
霧は翌日の月曜日の朝には消えており、被害を訴えていた人の症状も深刻ではなく、多くの患者さんが病院で治療を受けた後、そのまま帰宅しているという。
しかし最初に病院へ運び込まれた人々は重い症状を訴え、しっかりと除染されたということもあり、警察は現在も原因究明のために捜査を進めているそうだ。(了)
出典元:CNN:Mysterious ‘chemical haze’ envelops UK coast, affecting at least 150 people(8/27)