クルーズ船により島に置き去りにされた高齢女性、遺体で発見される

クルーズ船の乗客が、誤ってオーストラリアの島に置き去りにされた後、遺体で発見された。
島で山の展望台までハイキング
死亡が確認されたのは、オーストラリア・シドニー在住のスザンヌ・リースさん(80)だ。
彼女は先日、クルーズ会社「コーラル・エクスペディションズ」の船「コーラル・アドベンチャー」号に乗り、オーストラリア一周旅行に出発したという。
そして出発から2日目、10月25日には、グレートバリアリーフにあるリザード島で下船。他の乗客と共に、山の展望台までハイキングする予定だったそうだ。
しかしリースさんは船に戻らず、そのことを知らずに船は出発。その後、5時間後にリースさんが行方不明になったと報告を受けたという。
その翌日、捜索ヘリコプターの乗組員が、展望台へのハイキングコースから約50m離れた場所でスザンヌ・リースさんの遺体を発見。彼女は崖、または斜面から転落したとみられている。
具合が悪くなり、1人で下山
彼女の娘、キャサリン・リースさんは10月29日、クルーズ会社が「配慮と常識を欠いた」として、母のスザンヌ・リースさんを孤独に死なせたと非難、次のように述べた。
「コーラル・アドベンチャー号が、母を乗せずにツアー旅行を終えてリザード島を出港したことに、私たちは衝撃を受け、悲しんでいます。私たちが聞いたわずかな情報から判断すると、不注意と常識の欠如があったように思われます。警察から聞いた話では、その日はとても暑い日で、母は丘を登っている途中で気分が悪くなったそうです。母は付き添いなしで下山するように言われました。その後、船は乗客を数えることもなく出発しました。その一連の流れのどこかの時点で、あるいはその直後に、母は1人で亡くなりました」
そもそもリースさんが行方不明になったことは、夕食時に船内のダイニングルームに彼女が姿を見せなかったことで発覚したという。
このため安全規制当局であるオーストラリア海事安全局は、リザード島で乗客が乗船した際に、リースさんの行方が分からなかった原因を調査しているそうだ。
また警察も、リースさんの死因について、今後検死官が調査すると述べている。
「コーラル・エクスペディションズ」のマーク・フィフィールド最高経営責任者(CEO)は、死亡事故に関する公式調査に全面的に協力しているとし、「リース氏のご遺族には心からお悔やみ申し上げます。このような事態が発生したことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。(了)
出典元:ABC News:Cruise passenger, 80, found dead after being abandoned on Great Barrier Reef island(10/30)

























