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電子顕微鏡とイオンビームで作ったお菓子の家、髪の毛の直径より小さい

電子顕微鏡とイオンビームで作ったお菓子の家、髪の毛の直径より小さい

欧米ではクリスマスにお馴染みのお菓子の家。その超ミニ版を、カナダの大学で電子顕微鏡技術を専門にする研究者が作った。専門家が作るだけあって、小ささのケタが違う。髪の毛の太さの10分の1ほどだ。

 

シリコンをイオンビームで削る

 

ジンジャーブレッドハウスと呼ばれるお菓子の家は、普通、クッキーでできているが、この極小お菓子の家はシリコンをイオンビームで削り出したもの。もちろん、電子顕微鏡でしか見ることができない。

 

McMaster University

 

家の煙突にはレンガの溝がくっきりと彫られ、玄関扉の上にはクリスマスリースが描かれている。玄関マットはカナダの国旗の柄だ。屋根には大学のロゴが刻まれている。

 

McMaster University

 

写真をズームアウトして遠くから見ると、驚いたことにこの家は、もっと大きな雪だるまの、頭の上に載っているのがわかる。

 

McMaster University

 

さらにズームアウトすると、近くに倒れた大木のようなものが見えてくるが、これが人間の髪の毛だ。

 

McMaster University

 

これを作ったカナダ・マクマスター大学のTravis Casagrandeさんによれば、家の大きさは髪の毛の直径の10分の1程度。市販されているジンジャーブレッドハウスと比較すると、2万分の1になるとのこと。

 

素材は、他の研究プロジェクトで余ったシリコン。Casagrandeさんはそれを電子顕微鏡で見ながら、ガリウムイオンビームを鑿(のみ)代わりにして家を削り出したそう。

 

科学への好奇心を刺激したい

 

これを作った理由を、海外メディアに尋ねられたCasagrandeさんはこう言う。

 

このようなプロジェクトは、人々の科学的好奇心を掻き立てるのではないかと思いました。子供にも大人にも、科学に興味を持つことは重要だと思います。これ(小さなお菓子の家)がどうやって作られたかを知れば、さらに興味が湧き、科学的理解力が高まるのではないでしょうか。

 

マクマスター大学のニュースリリースによれば、Casagrandeさんが今回使った電子顕微鏡は収束イオンビーム式のもので、より倍率の高い透過型電子顕微鏡で何かを観察したいとき、サンプルを切り出して準備するのに使われるそう。

 

透過型電子顕微鏡の方は遥かにパワフルで、原子レベルのサイズのものまで見れるという。(了)

 

出典元:CNN:A Canadian researcher built what might be the world’s tiniest gingerbread house — just 1/10th of a hair in length(12/19)

出典元:McMaster University:World’s tiniest gingerbread house created at McMaster(12/18)

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