中国の警察が、屠殺されそうな1000匹以上のネコを救出
屠殺されて、肉として売られそうになっていた数多くのネコが、中国の警察により救出された。
動物愛護活動家たちが監視、通報
この事件が起きたのは、江蘇省の張家港市とされている。
今月初め、動物愛護活動家たちが同市の墓地で、木箱に入れられた数多くのネコを発見、6日間監視していたという。
10月12日、猫の箱がトラックに吊り上げられるのを目撃した活動家たちは、車を止めて警察に通報。現場に到着した警察官が、その車を取り押さえたそうだ。
この結果、1000匹以上のネコが保護され、その後保護施設に移されたという。ただしネコたちが、ペットなのか野良猫なのかは明らかになっていない。
怒りのコメントが多く寄せられる
動物愛護活動家たちによれば、中国ではネコの肉600g(または500g)が、約4.5元(約92円)で売られており、1匹のネコから約2400gから約3000gの肉がとれるという。
またネコの肉は、ニセの豚肉や羊の肉として販売されており、今回違法なネコの売買が明らかになったことで、中国国内において食の安全に関する懸念が高まったそうだ。
実際にこの事件が中国のニュースサイト「The Paper」で報じられると、SNSのウェイボを通じて、数千件の怒りのコメントが寄せられたという。
多くのユーザーは、食の安全について、厳しく管理するよう求めており、また動物を保護し続けるよう訴えたそうだ。
あるユーザーは「これ以上、外でバーベキューの肉を食べない!」とコメント。別のユーザーも「いつになったら、動物を保護する法律ができるんだ?ネコや犬の命は大切じゃないのか?」と怒りの声を上げている。
2020年には深圳で生産や販売を禁止
動物愛護活動家らは何十年も、犬やネコの肉の販売について、中国政府にきつく取り締まるよう訴え、戦ってきたという。
このような動物の多くは、ペットとして盗まれ、家族から引き離されており、屠殺される前には、水や食料も与えられず、数日間トラックの荷台に詰め込まれているそうだ。
2020年には広東省の深圳が、中国で初めて、犬やネコの肉の生産や販売を禁止したという。(了)
出典元:BBC:China: Police rescue 1,000 cats, bust illicit trade of feline meat(10/26)
出典元:METRO:Police rescue 1,000 cats from being slaughtered and sold as pork and mutton(10/26)