ミクロの世界を写した「ニコン・スモールワールド・コンテスト」、選ばれた作品が美しい
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不思議なミクロの世界を表した「ニコン・スモールワールド・コンテスト」が今年も開催され、優秀作品が決定した。
89カ国から出品された2500枚の写真
今年で44回目を迎えるというこのコンテストには、世界89カ国から2500もの作品が集まったという。
そして今回も昆虫や植物などの、信じられないような美しいミクロの世界がカメラでとらえられていた。
今年1位に選ばれたのは、アラブ首長国連邦のアブダビ出身のYousef Al Habshiさん。彼は「カタゾウムシの目」(Metapocyrtus subquadrulifer)という作品を出品した。
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「カタゾウムシ」とはフィリピンなどでよく見かけるゾウムシで、大きさは11mmほど。そんな昆虫を撮影するため、Habshiさんは反射光を使い、128枚以上もの顕微鏡写真を積み重ね、編集したという。
最も難しかったのは、皮膚や鱗を露出オーバーさせることなく、黒い背景に黒い体を浮き出させることだったと語っている。(ちなみに緑色のものは鱗とされている)
2位や3位はどんな作品?
第2位に選ばれたのは、パナマの写真家であるRogelio Morenoさん。作品名は「シダ類の胞子嚢群」とされている。
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Morenoさんは被写体を輝かせるため紫外線の光を当て、胞子嚢の成熟度を示すさまざまな刺激的な色を表したそうだ。
第3位はアメリカのイリノイ州に住むSaulius Gugisさんだ。彼はアワフキムシの幼虫が気温の変動や捕食者から身を守るため、排泄水を泡立てて作った巣に身を包んでいる姿を撮影した。
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Nikon Small Worldのサイトにはまだまだ多くの作品が紹介されており、いずれも魅力的な写真ばかり。ただし虫などが苦手な方は閲覧にご注意いただきたい。(了)
出典元:Nikon Small World:Stunning Weevil Eye Wins Forty-Fourth Annual Nikon Small World Competition(10/11)