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地球の大きさと、気温がほぼ同じ岩石惑星を発見:国際研究チーム

地球の大きさと、気温がほぼ同じ岩石惑星を発見:国際研究チーム
NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (Caltech-IPAC)

国際的な研究チームが、地球に似た環境の惑星を発見したと明らかにした。

 

「Gliese 12 b」という惑星

 

NASAのリリースによれば、その研究に携わったのは2つの国際天文学者のチームで、イギリスの国立総合大学、ウォーリック大学の科学者らも一員として関与したという。

 

またこの研究には、日本の「自然科学研究機構・アストロバイオロジーセンター」の葛原昌幸氏や、東京大学・大学院総合文化研究科の福井暁彦氏らも関わり、研究論文も発表している。

 

研究者らはNASAや欧州宇宙機関(ESA)などと協力して、新たな居住可能な地球サイズの惑星を発見しようとしてきたという。

 

そして研究チームは、衛星からのデータを使用して、惑星の存在と、大きさ、温度、地球からの距離などの特徴を確認。

 

「Gliese 12 b」という惑星の気温が地球とほぼ同じで、理論上では、人類が生存できる可能性がある、数少ない岩石惑星の1つであると発表した。東京大学のリリースはこちら

 

NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (Caltech-IPAC)

表面温度は約42度

 

「Gliese 12 b」は地球から40光年も離れており、「うお座」に位置するという。

 

この惑星は、低温の赤色矮星である恒星の「Gliese 12」の周りを12.8日ごとに周回しており、地球が太陽から受けるエネルギーの1.6倍のエネルギーを、恒星から受け取っているそうだ。

 

大きさは地球や金星とほぼ同じで、「Gliese 12 b」の表面温度は約42度(摂氏)と推定されている。ただし現時点では、大気があるのか、または組成がどのようになっているのかは、明らかになっていない。

 

ウォーリック大学の天体物理学者、トーマス・ウィルソン博士は、次のように述べている。

 

「これは本当にエキサイティングな発見であり、銀河系全体における、地球に似た惑星の研究に役立つでしょう。興味深いことに、この惑星は、私たちが知る限り、地球の大きさと温度に最も近い惑星です」

 

ちなみに現在、研究者らが見ている「Gliese 12 b」の光は、40年前の1984年のものとされている。(了)

 

出典元:BBC:Earth-like planet discovered by researchers(5/23)

出典元:NASA:NASA’s TESS Finds Intriguing World Sized Between Earth, Venus(5/23)

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