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「踊る埴輪」の正体とは?農民の男女を表している可能性

「踊る埴輪」の正体とは?農民の男女を表している可能性
Saigen Jiro

まるで踊っているような2体の埴輪が、実は農民を表現しているのではないか、と言われている。

 

小さい方の埴輪が農民の男性か?

 

その2体の埴輪は通称「踊る埴輪」と呼ばれており、1930年、埼玉県にある古墳の発掘調査中に発見され、約1500年前に作られたと考えられている。

 

現在、この2体の埴輪は東京国立博物館に所蔵されているが、その簡素さゆえに特に印象的とされ、湾曲した腕と開いた口から、一部の研究者は歌い手または踊り手ではないかと推測しているという。

 

そして2008年に行われた研究で、考古学者の禰冝田佳男氏は、この二体が男女である可能性を示唆した。

 

また小さい方の埴輪は頭の側面に粘土が付着しており、農民の髪型を示唆していることから、小さい方の埴輪が男性農民を表している可能性があると指摘したという。(2体とも男性という説や、大きい方が女性といった説がある)

 

一方、2007年の研究で提唱された別の説では、この埴輪が馬の手綱を握る二人の男性馬飼い、馬を曳く馬子を表現している可能性があるとされた。

 

死者の魂が宿る埴輪

 

日本の古墳時代(300年から710年)には、人々は死者を多くの副葬品とともに大きな塚に埋葬したという。

 

そして古墳の周りには「埴輪」が配置され、主に墓の装飾として使われていたと考えられている。

 

初期の埴輪は、単純な円筒形の土器だったが、時が経つにつれて精巧になり、円筒の上に人物や動物、家、鎧、船などの像が乗せられるようになったそうだ。

 

埴輪は墓の境界を示すために使われ、死者の魂が宿ると考えられていたものもあったという。(了)

 

出典元:Livescience:Haniwa Dancers: 1,500-year-old ghostly figurines thought to hold the souls of the dead(9/1)

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