イスラエル軍がガザ地区北部の住宅地を焼き払い、大規模な破壊を継続
イスラエル軍はガザ地区北部を包囲し、パレスチナ人の住宅などを大規模に破壊し続けているという。
永久に追放することが目的
イスラエル軍はすでに60日以上も、ガザ地区北部を包囲し、空爆や地上部隊による攻撃を続けてきた。
そして住民に退避命令を出し、現在、住宅地区や市街地を焼き払い始めたという。特にガザ地区北部のベイト・ラヒヤでは、イスラエル軍がパレスチナ人の家屋を破壊し続けており、同様のことがジャバリア難民キャンプでも起きているそうだ。
これは明らかに、パレスチナ人をこの土地から永久に追放することが目的だと考えられている。
A photo documents the Jabalia refugee camp in northern Gaza before and after the ongoing Israeli onslaught and the implementation of an annihilation plan over the past 70 days, amid relentless Israeli airstrikes targeting Palestinians and their homes to ethnically cleanse them. pic.twitter.com/VzLG1LT5Zl
— Quds News Network (@QudsNen) December 13, 2024
またイスラエル軍は12月13日、ベイト・ラヒヤにあるカマル・アドワン病院周辺を攻撃。これにより医療従事者3人が負傷、また病院施設にも損害を与え、救急車も炎上したという。
イスラエル軍は救急車の使用を停止させようとしており、同時に病院に閉じ込められた医療チームにさらなる圧力をかけている。
さらにイスラエル軍は、「ヒズボラ」と停戦しているにも関わらず、12月13日にもレバノン南部を2回空爆。シリアにある軍事施設や研究センターにも、空爆を続けているという。
中東各国がガザ中部への攻撃を非難
12月12日にはガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプに対し、イスラエル軍による激しい空爆が行われ、少なくとも40人のパレスチナ人が殺害された。
しかもこの攻撃では通常のミサイルではなく、かなりの破壊力を持った武器が使われたとみられ、頑丈なコンクリートの建物も粉々に破壊されたという。
57カ国からなる「イスラム協力機構」は、ヌセイラト難民キャンプに対する攻撃を、イスラエルによる「組織的な国家テロ」の一部だと非難した。
カタール外務省も、ヌセイラトへの攻撃を「最も強い言葉で」非難すると表明。クウェート外務省も声明で、この攻撃は「イスラエルの一連の戦争犯罪の継続だ」とし、次のように訴えた。
「(イスラエルに対し)法的および民族的責任を負わせ、これらの虐殺を終わらせるために緊急かつ厳格な措置を取るよう、改めて国際社会に求める。また戦争犯罪が処罰されないことがないよう、国際的な説明責任のメカニズムを機能させることを求める」
オランダの裁判所、武器輸出を認める判決
そんな中、オランダの裁判所は13日、イスラエルへの武器輸出禁止を求める訴えを棄却した。
親パレスチナ団体の連合組織は、「イスラエルが大量虐殺とアパルトヘイトの罪を犯している」「オランダの武器を戦争に利用している」として、オランダ政府に対し、イスラエルへの武器輸出を禁止するよう訴えたという。
しかしオランダの裁判所は「国に対し、軍需品や軍民両用品の輸出を全面的に禁止させる理由はない」とし、訴えを退けたそうだ。
ただし裁判所は「オランダ政府が現在、イスラエルに輸出された物品が国際法違反に利用される可能性があるかどうかを検討している」とも述べたという。(了)
出典元:Aljazeera:Gaza live news: Gaza City faces ‘horrific’ Israeli bombardment(12/13)