「ハマス」がイスラエルの女性兵士4人を解放、200人のパレスチナ人も釈放
「ハマス」とイスラエルは1月25日、ガザ地区での停戦合意に基づき、それぞれ人質や刑務所に収監されていたパレスチナ人を解放した。
10月7日の攻撃で人質にされた4人
「ハマス」は25日、予定通り、人質にしていたイスラエルの女性兵士4人を解放し、赤十字国際委員会を通じて、イスラエル側に引き渡した。
彼女たちは2023年10月7日、「ハマス」によるイスラエル南部への越境攻撃の際に捕まり、人質にされてきたという。
イスラエル国内では、女性兵士が解放されたことを受け、歓喜に包まれたが、同時にこの停戦プロセスがいつ崩壊するか、という恐怖も広がっているそうだ。
また、何故もっと早く人質交換の合意ができなかったのか、といった怒りが、イスラエル政府に向けられているという。
Israel and Hamas completed their second swap under phase one of their ceasefire deal, exchanging 200 Palestinian prisoners for four female Israeli soldiers who had been held in Gaza. pic.twitter.com/mTRcS1FMkG
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 25, 2025
200人のパレスチナ人も釈放
その後、イスラエル側も、ヨルダン川西岸地区の刑務所に収監されていた200人のパレスチナ人を釈放。彼らはバスで、それぞれの目的地に運ばれたという。
200人のパレスチナ人のうち、114人がヨルダン川西岸のラマラ市に到着。70人が強制送還され、エジプトに受け入れられたそうだ。また16人が、ガザ地区南部のハンユニスに到着したと言われている。
釈放されたパレスチナ人の中には、40年間もイスラエルの刑務所に収監されていた男性、Mohammed al-Tous氏もいたという。
彼はイスラエルに対する攻撃を行ったとして1985年に逮捕され、これまでで最も長く投獄されてきた人物と考えられている。
刑務所に収監されたパレスチナ人の多くは、イスラエル側により恣意的に拘束され、起訴や正式な裁判手続きもないまま、投獄されてきた。
釈放を祝う町をイスラエル軍が襲撃
ただ多くのパレスチナ人が釈放されてから数時間後、イスラエル軍は東エルサレム北部の町、Kafr Aqabにある、元囚人のAshraf al-Zagheer氏の自宅を襲撃。イスラエル兵が発砲し、2人が負傷したという。
当時、町ではAshraf al-Zagheer氏が釈放されたことを祝う集会が行われていたが、その際「ハマス」の旗が掲げられたことから、イスラエル軍はすべての祝賀行事を禁止にしたそうだ。
またヨルダン川西岸地区でもイスラエル軍は、パレスチナ人たちの釈放を祝う集会が行われていた複数の町に対し、襲撃を行ったと言われている。
さらにイスラエル軍は、ヨルダン川西岸地区北部の町、ジェニン南部の村も襲撃し、その際2歳のパレスチナ人の少女が頭を撃たれたという。
その後、パレスチナ赤新月社は、救急隊員が負傷した少女を治療のため、病院に移送したと述べている。
ガザ地区中部でも、北部へ戻ろうとするパレスチナ人に向け、イスラエル軍が発砲。1人が死亡したそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel raids homes of freed Palestinians, shoots at Gaza residents(1/25)