女性の顔をダウン症に差し替える、あぶないAI生成コンテンツが批判を浴びる

SNSクリエーターたちが、動画や写真にAIフィルターをかけて、自分のスタイルを良く見せるのは知られていること。ところが、昨今、はるかに問題の多いAIフィルターのトリックが、海外のインスタやTikTokで流行っているという。
特徴的なダウン症の表情
ダウン症に特有の表情をしたセクシーな女性が、露出の多い服装でダンスをするーーこんな動画や画像が最近増えているそうだ。
多くは成人向けSNS「Only Fans」のアカウントやポルノサイトに誘導するための投稿で、何十万回も視聴されている。
大抵は「ダウン症の女の子とデートしない?」「私がダウン症だったら好きじゃなくなる?」「ダウン症だと引いちゃいますか?」といった意味深なキャプションが付いている。

こういった現状は、「ダウン症の人をフェチ化して利用し、搾取している」と海外メディアは報じる。実際にダウン症であり、全米ダウン症協会(NDSS)で働くCharlotte Woodwardさん(35才/女性)は、メディアの取材を受けてこう話す。
「(そういう動画や画像を見て)とてもいろいろなことを感じます。動揺させられるだけでなく、個人的には不愉快です。それに、激しい怒りも感じます。ダウン症の人たちを性的虐待や性的暴行の危険に晒しているように見えるのです」
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AIフィルターで顔を変換
海外メディアが調べたところ、こうした動画や画像はオリジナルで撮ったのではなく、どこかに投稿されていたものにAIフィルターをかけ、顔の部分だけを変造したものなのだそう。
もちろん、そのようなフィルター(ダウンシンドローム·フィルター)はネット上にいくつもある。ただ、具体的にどのフィルターが使われているかは特定できないそう。

「問題になっているSNS投稿は、エンターテインメント目的でクリック数を稼ぐために、障がい者を都合よく利用しているのです。障がいは流行やトレンドなどではありません」と、全米ダウン症協会のCEOであるKandi Pickard氏は言う。(了)
出典元:New York Post:Hyper-sexualized AI Down syndrome content is going viral in latest sick trend(5/8)