ドイツでクラスターが発生、屠畜場で150人が感染、再びロックダウンへ
ドイツでは徐々にロックダウンの制限が解除されようとしているが、そんな中ある州ではクラスターが発生し、再び制限が課せられようとしている。
屠畜場で150人以上が感染
そのクラスターが発生したのは、ドイツでも最も人口の多い、ノルトライン・ヴェストファーレン州だ。
5月8日、州政府はCoesfeld地区にある屠畜場で、新型コロナウイルスの感染者が急増したと発表。
屠畜場で働く1200人のスタッフのうち、150人以上が検査で陽性になったことを報告した。
これにより5月11日に予定されていた、レストランや観光地、ジム、大型店舗の営業再開は見送られ、ロックダウンの制限が続けられることになったという。
その一方で、学校やデイケアセンターなどは予定通り、徐々に再開させるとしている。
先日、首相が緩和すると発表したばかり
ドイツのメルケル首相は5月6日、感染率がゆっくり下がっていること、比較的死亡率も低いことから、パンデミックのファースト・ステージを切り抜けたと発言。
今後、注意深く状況を見ながら通常の生活へと戻し、ロックダウンの制限を少しずつ緩和していくと表明していた。
制限緩和の決定は16州に委ねられているが、もし7日間以上で、10万人あたり50人以上の感染者が確認された場合は、再び従来の制限を課すことに同意しているという。
再びロックダウンの制限を課す
ノルトライン・ヴェストファーレン州のKarl-Josef Laumann保健相は、今回屠畜場で集団感染が起きたことで、10万人あたり61人の感染が確認されたことから、今回ロックダウンの制限を課すことになったと述べている。
そしてこの屠畜場の一時的な閉鎖を命じ、州における全ての食肉加工処理施設などで働く従業員に対し、新型コロナウイルスの検査を実施する予定だと語った。
ただしドイツの首都ベルリンなどでは、先週もロックダウンに反対するデモも行われており、議論を呼んでいる。
またロイターによれば、公衆衛生研究機関ロベルト・コッホ研究所が10日、1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」が1.1に上昇したと発表したという。1を上回ると感染が拡大していることを示す。(了)
出典元:The Local:German towns to reimpose shutdowns over coronavirus clusters(5/9)
出典元:REUTERS:ドイツで新型コロナ感染が再拡大、再生産数1.1に上昇(5/11)