イスラエル軍、「戦術的理由」によりガザ地区南部から撤退
イスラエル軍が、ガザ地区南部から地上部隊を撤退させると明らかにした。
ガザ地区の北半分に駐留
イスラエルのメディアは4月7日、ガザ地区南部に展開していたイスラエル軍の地上部隊が、一部を残して撤収したと報じた。
一方、イスラエル国防軍(IDF)は7日、「戦術的理由」により、ガザ南部から地上軍全員を撤退させると発表。その上で報道官は、次のように述べた。
「IDFの行動の自由と、情報に基づいた正確な作戦を行う能力を維持するため、2個旅団がガザ地区北半分と、パレスチナの領土を二分するガザ地区のWadiにおける新たな回廊にとどまるだろう」
ヨアヴ・ガラント国防大臣は4月7日、この撤退について、南部のラファを含む将来の作戦に備えるためだとし、「部隊は撤退し、次の任務に備えている」と述べた。
イスラエル軍のHerzi Halevi参謀総長はテレビでの声明において、次のように語っている。
「ガザでの戦争は続いており、停止するにはほど遠い。ハマスの幹部は依然として潜伏している。我々は、遅かれ早かれ彼らにたどり着くでしょう。私たちは、ガザ地区のいかなる地域においても、ハマスの旅団を活動状態に残しておくつもりはない。私たちには計画があり、決定したら実行する」
ガザ地区南部と中部で空爆
一方、ガザ地区では依然として、イスラエル軍の攻撃が続いており、パレスチナ人の民間人が犠牲になっている。
パレスチナの通信社「ワファ」によれば、ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプと、南部のラファに対するイスラエル軍の攻撃で数人の民間人が死亡、数人が負傷したという。
「ワファ」は医療関係者の話として、ヌセイラト難民キャンプの南の、Ain Jalut towersにある商業施設が、イスラエル軍により空爆され、民間人6人が死亡したと伝えている。
またイスラエル軍の戦闘機が、ラファ北部の町、ナスルで民間人グループを爆撃し、少なくとも民間人1人が死亡、数人が負傷したそうだ。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Israel says troops move linked to new operations(4/7)
出典元:The Guardian:Israel withdraws troops from southern Gaza for ‘tactical reasons’(4/7)