ポンペイの遺跡から、華やかな青い壁の部屋を発見
イタリアにあるポンペイの遺跡で、再び新しい発見があり、注目を集めている。
壁には女性像や農具なども描かれる
6月7日に、ポンペイ考古学公園から発表されたプレスリリースによると、華やかな「青い部屋」が考古学者によって新たに発掘されたという。
この部屋の広さは約8平方メートルもあり、青緑色の壁には複数の女性像も描かれ、他の壁画には鋤や、「ペドゥム」と呼ばれる羊飼いの杖など、農業を象徴するものが表されていたそうだ。
この部屋はブルボン朝時代(1813~1840年)に最初に発見されたが、最近再び発掘され、5月27日に初めて公開されたという。
A stunning #Roman room with gorgeous blue IV-style wall paintings, interpreted as a shrine, has been uncovered in Regio IX, Insula 10 at #Pompeii!@pompeii_sites pic.twitter.com/ScWp8zR966
— Dr. Tom 𝕳𝖔𝖗𝖓𝖊 (@HorneSupremacy) June 3, 2024
儀式などを行う神聖な場所か
専門家は、一部の壁画が四季を表していると考えているが、青い壁の顔料は特別で、ポンペイにあるフレスコ画にはほとんど使用されず、通常は凝った装飾が施された部屋に使われているそうだ。
そのためかこの珍しい青い部屋は、ローマの聖域とされる「サクラリウム」と考えられ、儀式や神聖な物の保管に使われたとみられている。
@pompeii_sites, scavi nella Regio IX rivelano un sacrario con pareti blu. L’ambiente, dedicato ad attività rituali e alla conservazione di oggetti sacri, è stato mostrato in anteprima nello Speciale #Meraviglie @RaiUno del #27maggio.
Scopri di più: https://t.co/9f96mTxFvc pic.twitter.com/ofkR9ChcTT
— Ministero della Cultura (@MiC_Italia) June 3, 2024
またこの部屋からは、15個の大きな花瓶(amphorae)や、青銅製の水差し2個、ランプ2個も発見されたという。
さらに考古学者は、改修工事で準備されていた建築資材や、多くの牡蠣の殻も発見したそうだ。
ポンペイでは最近、新たな遺物などが多く発見されており、先日も保存状態の良いフレスコ画や、子供たちが描いた剣闘士の絵などが見つかっている。(了)
出典元:ABC News:Pompeii excavation unveils rare ‘blue room’ believed to be an ancient shrine(6/13)