レバノンの国連平和維持部隊の基地に、ロケット弾8発が着弾
国連に所属し、レバノン南部に駐留していたイタリア軍の平和維持部隊の本部に、ロケット弾が発射された。
基地の屋外エリアと倉庫に着弾
イタリア政府は11月19日、レバノン南部にある平和維持部隊の本部に、ロケット弾8発が着弾したと明らかにした。
イタリア国防省によれば、Chamaaにある基地の屋外エリアと倉庫に、107mmロケット弾が着弾したという。
屋外エリアと倉庫には、当時兵士はおらず、負傷者は出ていない。またこのロケット弾がどこから発射されたのかも分かっておらず、イタリア側は攻撃場所や相手を調査している。
攻撃を受けるのは1週間で2度目
イタリアの平和維持部隊が攻撃を受けるのは、ここ1週間で2度目となり、先週は基地内の体育館に砲弾が命中した。
この攻撃でも負傷者は出なかったが、その後イタリアのAntonio Tajani外務大臣は、イスラエルの外務大臣と会談し、調査を要請した。
今回のロケット弾攻撃についても、イタリアのGuido Crosetto国防大臣は19日、ベルギーのブリュッセルで開かれたEU外相会議において、「国連の平和維持部隊に対する、新たな攻撃は容認できない」と強く非難した。
レバノン南部へ地上侵攻を開始して以来、イスラエル軍はたびたび国連の平和維持部隊に撤退するよう要求。しかし平和維持部隊が撤退を拒否しているため、これまでもイスラエル軍は基地に砲撃や発砲を繰り返してきた。
ガーナの兵士4人が負傷
また19日には、ガーナの国連平和維持部隊が駐留する基地にも、ロケット弾が発射された。
国連レバノン暫定軍(UNIFIL)によれば、基地にロケット弾が着弾し、任務中だったガーナの兵士、4人が負傷したという。
国連レバノン暫定軍は、この攻撃について、「レバノン国内の非国家主体(武装組織など)が発射した可能性が高い」との見方を示している。
Four Ghanaian peacekeepers were wounded when a rocket hit their base in southern Lebanon, says the UN Interim Force in Lebanon (UNIFIL).
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) November 19, 2024
イスラエル軍がヘリやドローンでも攻撃
一方、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続けられており、19日には北部の町、ベイト・ラヒヤにある避難民の住む建物が空爆され、少なくとも8人のパレスチナ人が殺害された。
救急隊員は犠牲者の一部をなんとか引き上げ、カマル・アドワン病院へ搬送。しかし空爆が続いていることや、破壊の規模が大きいため、救助隊員はそれ以上現場にアクセスすることができず、数人が瓦礫の下敷きにされたままとなっている。
またガザ地区中部にあるヌセイラト難民キャンプも、イスラエル軍による空爆に曝され、3人が死亡。中部にあるブレイジ難民キャンプでも、建物が空爆を受け、3人のパレスチナ人が死亡した。
さらにイスラエル軍はヘリコプターやドローンを使い、ブレイジ難民キャンプにある建物に対し、発砲を繰り返しているという。北部のガザ市でも、イスラエル軍のヘリコプターが機関銃を発砲し続けているそうだ。
レバノン保健省は19日、18日に行われたイスラエル軍の攻撃により、28人が殺害されたと明らかにした。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Lebanon and Gaza hit by relentless Israel air strikes(11/19)