メキシコで与党の国会議員が暗殺される、警察が殺人容疑で捜査
メキシコ連邦議会の下院議員が東部の州で、何者かに銃撃され、殺された。
「緑の党」に所属する下院議員が死亡
亡くなったのは、与党連合の「メキシコ緑の党」に所属する、ベニート・アグアス下院議員だ。
地元メディアによれば、アグアス下院議員は、東部のベラクルス州にある山岳地帯のZongolica市で複数回銃撃され、後に負傷により死亡したという。
また現場では別の男性の遺体も発見されており、現在、警察が殺人容疑で捜査を進めている。
「メキシコ緑の党」は、今年10月に就任したクラウディア・シェインバウム大統領の「モレナ党」が率いる与党連合に入っているという。
市長が就任直後に殺害される
メキシコは暴力の波に見舞われており、シナロア州西部では、麻薬カルテル内の抗争で数百人が死亡。国内の他の地域でも、ギャングが利益の多い密輸ルートや、その他の犯罪組織を巡って争い、暴力事件が多発している。
しかも政治家も頻繁に標的にされており、昨年6月の総選挙を前に、30人の候補者が殺害され、さらに数百人が選挙から撤退するか、保護を求めたそうだ。
また選挙後も6人以上の公職者が殺害され、今年10月にはメキシコ南部のゲレロ州で、市長と副市長が就任した数日後に残忍に殺害された。
メキシコで初めて女性大統領になったシェインバウム氏は、前大統領の政策を引き継ぎ、犯罪組織に寛容な姿勢を示してきたが、これらの事件は彼女の政策に対する、人々の怒りと疑念を引き起こしているという。(了)
出典元:The Guardian:Mexico federal congressman shot dead in Veracruz state(12/10)