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テキサス州の洪水で100人以上が死亡、トランプ政権による職員削減で被害が拡大か?

テキサス州の洪水で100人以上が死亡、トランプ政権による職員削減で被害が拡大か?
X_Bill Madden

テキサス中部で発生した大規模な洪水で、再び犠牲者が増え、予報の正確性が問題となっている。

 

6日までに78人の死亡を確認

 

7月4日、テキサス州中部を流れるGuadalupe川が氾濫し、7日までに100人以上の死亡が確認されたという。特に被害が多かったのはKerr郡とされ、これまでの死者は84人で、そのうち28人が子供だったそうだ。

 

また近隣地域でも、10人以上が亡くなっており、まだ死者数が増える可能性も指摘されている。

 

現在も、「キャンプ・ミスティック」のサマーキャンプに参加していた11人の少女たちを含む、行方不明者の捜索と救助活動が続けられているという。

 

正確な雨量が予測されていなかった

 

そんな中、テキサス州の一部の当局者らは、国立気象局(NWS)からの予報や警報について懸念を表明している。

 

テキサス州緊急事態管理局のニム・キッド局長は7月4日の記者会見で、国立気象局(NWS)の注意報と予報では実際の雨量が予測されておらず、降雨量を過小評価していたとの見方を示した。

 

またKerrville市の行政担当者(city manager)であるダルトン・ライス氏も、「予測よりも多くの雨が降った」と指摘しており、やはり国立気象局の分析能力に疑問を呈した。

 

国立気象局も人員削減、予報局も人不足

 

国立気象局(NWS)を管轄するアメリカ海洋大気庁(NOAA)は、トランプ政権下で大量の職員を解雇された機関の1つであり、国立気象局自体も約10%の人員が削減されたという。

 

今年の5月には、NWSの元長官らが「アメリカ国民」に向けた公開書簡を発表。その中で元長官らは「私たちにとって最悪の悪夢は、気象予報局の人員が不足し、不必要な人命損失が発生することです。これは、予報の最前線で働く人々、そして彼らの努力に頼る人々が共有する悪夢であることを、私たちは理解しています」と述べていた。

 

アメリカ海洋大気庁(NOAA)の元長官、リック・スピンラッド氏も、多くの気象予報所が現在、人員不足で、フル稼働できていないと指摘。

 

またそれが今回の洪水の予測や対応に、影響を与えたかどうかを判断するのは時期尚早だとしつつも、次のように述べた。

 

「研究が行われず、予報業務を行う人員も不足しているため、ハリケーンだけでなく、竜巻、洪水、干ばつ、山火事、津波など、あらゆる気象の予測精度は間違いなく低下するでしょう。つまり、人々がこれらの嵐に備える能力が損なわれるということです」(了)

 

出典元:TIME:Experts Question If Weather Service Was Operating at Its Best Ahead of Texas Floods Amid Trump’s Cuts(7/7)

出典元:ABC News:Texas flooding live updates: Over 100 dead in the state, 11 missing from Camp Mystic(7/8)

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