米国土安全保障省、ポケモンの映像をプロパガンダに使用、非難が殺到

アメリカの国土安全保障省(DHS)は、移民の逮捕をポケモンの捕獲に例える動画を公開し、ネット上で激しい反発を引き起こしている。
ポケモンの捕獲と移民逮捕を重ねる
国土安全保障省の動画は9月22日にSNSに投稿され、そこには傘下の移民・関税執行局(ICE)などの職員が、住宅のドアを爆破し、移民を次々と拘束する様子が映っていた。
しかもその映像の合間には、「ポケモン」のオープニングテーマの映像と音楽が挿入され、まるで移民の逮捕を、モンスターの捕獲と重ねるように表現されていた。
さらに動画の最後の方には、逮捕された人々の写真をポケモン・カードにあてはめ、殺人未遂や窃盗などの容疑内容を記し、「最悪の中の最悪だ」と表現していた。
Gotta Catch ‘Em All. pic.twitter.com/qCvflkJGmB
— Homeland Security (@DHSgov) September 22, 2025
「政府機関が…信じられない」「恥を知れ」
SNSの「X」に投稿されたこの動画に対し、ネットのユーザーらは「この動画が実際に、政府機関によって投稿されていることが、私には信じられない」や「政府ではなく、極度の差別主義者だ」「恥を知れ!」といったコメントが寄せられた。
また数十人のオンラインユーザーが任天堂をタグ付けし、同社の資産が「ICEのプロパガンダ」に使用されていることを認識していたかどうかを問いただし、「著作権を侵害された任天堂は訴えるべき」といった意見も寄せられた。
現時点で任天堂は、この動画について公式にコメントしていない。
国土安全保障省傘下の移民・関税執行局(ICE)は、実際に動画にあるように強引な捜査を行っており、不法移民と決めつけられた人々は、令状を見せられることなく手錠をかけられ、家々から連れ出されているという。
しかも移民・関税執行局は、在留資格のある人物を拘束しても誤りを認めず、釈放もせず、次々と人々を拘置所へ送り続けている。(了)
出典元:INDEPENDENT:Homeland Security slammed over video comparing migrants to Pokémon: ‘Cute authoritarianism’(9/23)