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黒死病の発生源を研究者が調査、キルギスの可能性が浮上

黒死病の発生源を研究者が調査、キルギスの可能性が浮上
flickr_david pacey

世界的に大流行した黒死病(ペスト菌)の発生源について調査が行われ、中央アジアである可能性が指摘された。

 

人類史上最悪の健康被害をもたらす

 

黒死病は今から600年以上前、14世紀半ばに流行し、ヨーロッパやアジア、北アフリカにまで感染が広がったという。

 

そして数千万人の死者を出したと言われ、人類史上最悪の健康被害をもたらした。にもかかわらず、これまで黒死病がどこから発生したのか、その起源についても分かっていなかったそうだ。

 

しかし今回の研究では、1330年代に中央アジアのキルギスで発生した可能性が示唆された。

 

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埋葬が著しく急増したことに着目

 

この研究を行ったのは、スコットランドのスターリング大学とドイツのマックス・プランク研究所およびチュービンゲン大学の研究チームだ。

 

彼らは1338年と1339年に、キルギスのイシククル湖近くで、埋葬が著しく急増したことに着目。この地域の墓にある骸骨の歯から採取した、古代のDNAサンプルを分析した。

 

チュービンゲン大学の研究者であるマリア・スピルー博士によれば、研究チームは7体の骸骨からDNAの塩基配列を決定したという。

 

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血管がある歯を分析

 

実は歯には多くの血管があり、死因となった可能性のある血液を媒介とする病原体を検出できる可能性が高いため、研究者は歯を分析したそうだ。

 

その結果、研究チームは、ペスト菌(Yersinia pestis)を、それらの歯のうち3つから見つけることができたという。

 

スターリング大学の歴史学者であるフィリップ・スラヴィン博士は、この発見について次のように述べている。

 

「我々の研究は、歴史上最大かつ最も魅力的な疑問の一つを解決し、最も悪名高い人類の殺人者(黒死病)がいつ、どこで始まったかを決定するものです」

 

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サンプル数の少なさなど限界も

 

ただし、この研究にはサンプル数の少なさなど、いくつかの限界もあるという。

 

この研究に参加していないニュージーランド・オタゴ大学のマイケル・クナップ博士は、この研究を「実に貴重な」ものであると賞賛しつつも、次のように指摘している。

 

「より多くの個人、時間、地域から得られたデータがあれば、今回発表されたデータが本当に意味するところを明らかにすることができるでしょう」

 

今回の研究は、「Nature」誌に「The source of the Black Death in fourteenth-century central Eurasia」と題して発表された。(了)

 

出典元:BBC:Plague: Ancient teeth reveal where Black Death began, researchers say(6/16)

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