米政府、ロシアへ経済制裁、ウクライナでは6人が死亡

ウクライナへの攻撃を続けているロシアに対し、アメリカ政府が制裁を科すと発表した。
ロシアの二大石油会社へ制裁
アメリカ政府は10月22日、ロシアにウクライナとの和平交渉を迫るため、ロシアの二大石油会社「Rosneft」と「Lukoil」を標的とした新たな制裁を発表した。
アメリカのスコット・ベッセント財務長官は22日、新たな制裁は「プーチン大統領が、この無意味な戦争を終わらせようとしないため必要だ」と発言。
声明で「これらの石油会社が、ロシア政府の戦争マシンに資金を提供している。今こそ殺戮を止め、即時停戦を求める時だ」と述べた。しかしまだ、詳しい制裁の中身については、明らかにされていない。
前日の21日には、ハンガリーのブダペストで予定されていた、プーチン大統領とトランプ大統領との会談が無期限に延期されたと発表されていた。
「我々は長い間、待ち続けた」
トランプ大統領は10月22日、NATO事務総長のマルク・ルッテ氏と和平交渉について協議した後、プーチン大統領が和平交渉に真剣ではないと批判。「制裁が事態の打開につながることを期待する」と述べた。
またトランプ氏は、「私はただ、時が来たと感じた。我々は長い間、待ち続けた」とも述べたという。
ルッテ事務総長は、トランプ氏の制裁措置を「素晴らしい」と評し、プーチン大統領への「さらなる圧力」になると発言したそうだ。
ウクライナで子供2人を含む6人が死亡
ウクライナでは10月22日の夜も、ロシア軍の大規模な空爆に曝され、特に北東部のハルキウ州では幼稚園が攻撃を受けたという。
少なくともロシア軍の1機のドローンが幼稚園の建物に着弾し、当時、室内には50人近くの幼児がいたそうだ。
ハルキウ市の市長によれば、この攻撃で5歳の女児を含む、少なくとも10人が負傷したという。
ウクライナのゼレンスキー大統領はテレグラムへの投稿で、「幼稚園へのドローン攻撃はいかなる正当化も不可能だ」と非難。子供たちが「急性ストレス反応」を起こしていると明らかにした。
First moments after the Russian attack on a daycare in Kharkiv.
Kids crying for their moms, rescuers and civilians rushing to get them out of the building…
Heartbreaking. https://t.co/i7zaxYoCBK pic.twitter.com/g3UJaDf87t— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) October 22, 2025
また首都のキーウでは、ロシアの無人機が高層マンションに襲来し、数十人が救助を余儀なくされたそうだ。
ウクライナ当局は、これらのロシア軍による攻撃で、少なくとも6人が死亡し、そのうち2人は子供だったと明らかにした。(了)
出典元:ABC News:Russian aerial strike on Ukraine kills 6, including 2 children, as kindergarten hit, Kyiv says(10/23)
出典元:BBC:Trump says Putin talks ‘don’t go anywhere’ as he imposes new sanctions(10/22)