ブラジルで警察が犯罪組織の大規模な掃討作戦を実施、121人が死亡

ブラジルでは先日、軍警察により、犯罪組織の大規模な掃討作戦が行われ、数多くの人が死亡した。
過去最大規模の掃討作戦
ブラジルの軍警察によれば、この作戦は10月28日にリオデジャネイロの複数の地区で実施されたという。
これは犯罪組織の麻薬密売活動を標的とした作戦で、複数の警察部隊から約2500人が参加し、一部の装甲車も作戦遂行に使用されたそうだ。
この作戦は麻薬密売組織を標的としたものとしては過去最大規模で、10月29日には121人の死亡が確認され、56人が逮捕されたという。(死者の中には4人の警察官が含まれるとの情報も)
At least 130 people, including four police officers, were killed in large-scale raids targeting drug gangs across Rio de Janeiro’s favelas.
The deadly operation comes days before Brazil hosts the UN climate summit COP30, set to begin on November 10. pic.twitter.com/NaTQIUpUHw
— Al Jazeera English (@AJEnglish) October 29, 2025
ブラジルの大統領や国連も懸念
しかしあまりにも多くの死者が出たことや、リオデジャネイロ州独自の判断で作戦が行われたことで、懸念の声も寄せられている。
ブラジルのダ・シルバ大統領は、今回の作戦での死者数に「衝撃を受け」、これほどの規模の作戦が「連邦政府の承認や関与なしに、実行されたことに驚いている」とコメントした。
また国連事務総長の報道官も、10月29日に声明を発表し、次のように述べた。
「グテーレス事務総長は、リオデジャネイロのファベーラで昨日行われた警察の作戦で、多数の死傷者が出たことを深く憂慮している。事務総長は、警察の作戦における武力の行使は国際人権法と基準を遵守しなければならないことを強調し、当局に対し迅速な調査を実施するよう強く求めている」
今回の作戦は、今後数週間、ブラジルで開催される主要な国際イベントに先立って実施されたという。
来週には、リオデジャネイロで世界の市長によるC40(世界大都市気候先導グループ)サミットや、イギリスのウィリアム王子が出席する「アースショット賞」の授賞式が開催されるそうだ。
また11月10日から21日まで、ブラジル北部のベレンで、国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)も開催されるという。(了)
出典元:ABC News:At least 121 dead in Brazil after largest and most lethal police raid in Rio de Janeiro(10/30)


























