米露の関係者が密かに停戦計画を策定、ウクライナにとっては事実上の降伏

アメリカとロシアの関係者が、ウクライナ戦争の終結に向けた新たな計画を密かに策定したと報じられている。
軍事力の大幅な削減を要求
この停戦計画の内容は、最初にアメリカのメディア「Axios」が伝え、その後さまざまなメディアで報じられたという。
この計画案は、トランプ大統領の特使、スティーブ・ウィトコフ氏と、ロシア側の経済特使であるキリル・ドミトリエフ氏が作成したとされている。
計画案は28項目に及んでいるが、その内容はウクライナ側に、ロシアへの領土の明け渡しと、軍事力の大幅な削減を求めるものとなっているそうだ。
しかし、それはロシアに前例のないほどの軍事・政治の支配権を与えることになる過酷な措置を強いるものであり、ウクライナ側では事実上の「降伏」と見なされる可能性が高い。
米の軍事支援の制限も含まれる
「フィナンシャル・タイムズ」と「ロイター通信」によると、この提案はウクライナに対し、同国東部で支配する領土の割譲と、軍事力の半減を要求するものだという。
その他の条件には、アメリカの軍事支援の制限や、ウクライナ軍が使用する兵器の種類制限などが含まれているそうだ。
しかしこのような条件について、ウクライナのゼレンスキー大統領は過去にも、合意は実現不可能だと述べてきた。
ウィトコフ氏とドミトリエフ氏は非公式な裏ルートを築いているが、今回トランプ政権がこの停戦計画を正式に支持したかどうかは、明らかになっていない。
子供3人を含む25人が死亡
一方、ロシア軍は11月19日にも、ウクライナ西部へ大規模な空爆を行い、主に民間の電力インフラを攻撃したという。
ウクライナ西部のテルノピリでは、ロシア軍により複数の高層アパートが空爆され、子供3人を含む25人のウクライナ人が死亡した。
またこの攻撃で73人も負傷し、そのうち15人は子供だったそうだ。
さらにウクライナ南西部のイヴァーノ=フランキーウシク州や、西部のリビウ州のエネルギー施設も狙われ、冬を前に電力不足が深刻な状況になっているという。(了)
出典元:The Guardian:US and Russian officials draft plan to end Ukraine war based on capitulation from Kyiv(11/19)


























