イスラエルの警察が、サンタに扮したパレスチナ人の男性らを逮捕

イスラエルの警察は国内で行われたクリスマス・パーティーを襲撃し、パレスチナ人の男性らを逮捕した。
法的権限なしに強制捜査
イスラエルの警察は12月21日、イスラエル北部の都市、ハイファで行われていたクリスマスを祝うイベントを強制捜査し、備品を押収して、中止させたという。
そしてサンタクロースの姿をしたパレスチナ人の男性や、DJ、露天商を逮捕したそうだ。
SNSで拡散されている動画には、イスラエルの警察が、パレスチナ人の男性を乱暴に地面に押し倒し、手錠をかける様子が映っていた。
イスラエルの警察は声明で、サンタクロースの格好をした男性は逮捕に抵抗し、警官に暴行を加えたと主張している。
しかし、イスラエル在住のパレスチナ人市民を支援する人権団体「モサワ・センター」は、警察が男性たちに過剰な武力を行使し、音楽ホールへの強制捜査は法的権限なしに行われたと非難した。
With Christmas approaching, celebrations in Haifa were met with chaos after Israeli police stormed the Wadi al-Nisnas neighbourhood, arresting and beating Christians in the area. pic.twitter.com/uZ1YuXYucT
— Al Jazeera English (@AJEnglish) December 24, 2025
ベツレヘムやガザ地区でクリスマスを祝う
一方、ヨルダン川西岸地区南部にあるベツレヘムでは、ガザ地区での停戦を受け、3年ぶりにクリスマスの行事が開かれ、マーチングバンドが音楽を奏でながら、イエス・キリスト生誕の地を歩いたという。
またキリスト教の信者たちは降誕教会でミサに出席し、子供たちはキャロルを歌い、街は祝賀ムードで彩られたそうだ。
荒廃したガザ地区でも、小さなキリスト教徒のコミュニティが停戦開始後、初めてクリスマスを祝ったという。ガザ地区一帯に散らばる瓦礫に、クリスマスツリーやクリスマスの飾りが彩りを添えたそうだ。
このような祝賀ムードの中でも、イスラエル軍の攻撃は続けられており、ヨルダン川西岸地区の都市、ヘブロン近郊ではイスラエル兵が民家を襲撃し、車両を押収。またラマラ郊外の町、トゥルムス・アヤでは、イスラエル人の入植者たちがオリーブ畑を根こそぎにしたという。
SNSには、イスラエル軍がヨルダン川西岸地区にある商店などを、重機で破壊する動画も投稿されている。
Israeli forces have injured dozens of people, taken over homes, and carried out mass arrests as they carry out raids in the occupied West Bank. They also teargassed journalists, including from Al Jazeera, as they covered the crackdown. @nida_journo reports ⤵️ pic.twitter.com/nDVwZupajJ
— Al Jazeera English (@AJEnglish) December 24, 2025
さらにイスラエル人によるキリスト教徒への攻撃も増加しており、3月の報告書では教会施設への攻撃が32件、キリスト教徒への身体的攻撃が45件記録されているそうだ。
ローマ教皇レオ1世は、クリスマスの演説で、ガザ地区の悲惨な人道状況を非難。ガザ地区では、何十万人もの人々が厳しい寒さと雨の中、テントや劣悪な住居で暮らしているとし、「何週間も雨、風、寒さにさらされているガザ地区のテントの人々のことを、どうして私たちは考えずにいられるでしょうか」と訴えたという。(了)
出典元:The Guardian:Israeli police arrest Palestinian man dressed as Santa Claus at Christmas party(12/25)


























