米軍がロシア船籍の石油タンカーを拿捕、制裁違反の疑い

アメリカ軍は1月7日、大西洋でロシア船籍の石油タンカーを拿捕したと明らかにした。
ロシア側は護衛のため潜水艦を派遣
アメリカ政府は、ベネズエラ産原油を封じるため近海を封鎖し、制裁対象の石油タンカーの取り締まりを進めてきた。
そしてアメリカ欧州軍は1月7日、制裁違反の疑いで「マリネラ(正式名:M/V Bella 1)」号を拿捕し、カリブ海で始まり、大西洋で終わった2週間に及ぶ劇的な追跡作戦に終止符を打ったと発表した。
The @TheJusticeDept & @DHSgov, in coordination with the @DeptofWar today announced the seizure of
the M/V Bella 1 for violations of U.S. sanctions. The vessel was seized in the North Atlantic pursuant to a warrant issued by a U.S. federal court after being tracked by USCGC Munro. pic.twitter.com/bm5KcCK30X— U.S. European Command (@US_EUCOM) January 7, 2026
「マリネラ」号は、イランからベネズエラへ航行中に、アメリカ政府による取り締まりを回避するため、大西洋へ引き返していたという。
アメリカ軍はこの船を追跡し、ロシア側はタンカーを警護するため潜水艦を派遣していたそうだ。
当時、「マリネラ」号はアイスランドとイギリスの間の大西洋を航行しており、タンカーの拿捕には複数のヘリコプターと少なくとも1隻の沿岸警備隊の艦艇が使用され、イギリスが作戦を支援したという。
またアメリカの沿岸警備隊も1月7日、「影の船団」と思われるタンカー「Mソフィア号」をカリブ海で拿捕したと明らかにしている。
Powerful authorities. Unifying leadership. Unmatched impact.
Using its unique law enforcement authorities, @USCG tactical forces led a unified interagency effort to board and seize the Motor Tanker M Sophia east of the Caribbean Sea early this morning. Through close… pic.twitter.com/LcLNnOnOmM
— U.S. Coast Guard (@USCG) January 7, 2026
今後も拿捕を継続する意向
ロシア運輸省は声明で、アメリカ軍がどの国の領海にも属さない海域で、「マリネラ」号に乗り込み、連絡が途絶えたと述べた。
またロシア運輸省は、1982年の国連海洋法条約を引用し、「いずれの国も、他国の管轄権内で、正当に登録された船舶に対して武力を行使する権利を有しない、と規定している」と批判した。
しかしアメリカのピート・ヘグセス国防長官は「X」に「制裁対象および違法なベネズエラ産原油の封鎖は、世界のどこでも完全に実施される」と投稿した。
ホワイトハウスも、ベネズエラ向けの原油輸送船を「完全封鎖」する命令を受け、ベネズエラ関連の石油タンカーの拿捕を継続する意向を示している。
またホワイトハウスのリービット報道官は、今回の拿捕について、「必要であれば、タンカーの乗組員をアメリカに移送し、訴追する可能性がある」とも述べたという。
ベネズエラが原油を引き渡す
トランプ大統領は1月6日の夜、ベネズエラが制裁対象の原油3000万~5000万バレルをアメリカに引き渡すと発表した。マルコ・ルビオ国務長官は、次のように説明している。
「彼らは、ベネズエラに石油を滞留させている。我々の隔離措置と制裁措置のため、彼らはそれを移動させることができない。我々は3000万バレルから5000万バレルの原油を差し押さえるつもりだ。彼らは差し押さえられた原油を、この取引の一部にしたいと考えている。彼らは、原油を輸送し、収益を上げ、経済崩壊を回避できる唯一の方法が、アメリカと協力し、連携することだと理解している」(了)
出典元:The Guardian:US seizes Russian-flagged oil tanker in Atlantic after two-week pursuit(1/7)


























