フランスのホテルで装置が爆発、テロ容疑でロシア系ウクライナ人を捜査
フランス・パリ北部にあるホテルで爆発が起き、ロシア系ウクライナ人の男に関する捜査が行われた。
ホテルの一室で爆発、火傷を負う
この事件は6月3日の夜、ヴァル=ドワーズ県にあるホテルの一室で起きたという。
当時部屋にいた26歳の男が、何らかの装置を爆発させてしまい、火災が発生。男は重度の火傷を負い、駆け付けた救急隊員により治療を受けたそうだ。
この男は、ウクライナとロシアの二重国籍を取得しており、ホテルの部屋からは「爆発装置の製造を目的とした製品と材料」が発見されたという。
ウクライナ東部のドンバス地方出身の男
このためフランスの国家テロ対策検察庁は6月5日、テロの陰謀と爆弾計画に参加した疑いのある男の捜査を開始したと発表した。
この男は6月5日の夜も警察の取り調べを受けているが、まだ現時点で単独犯なのか、それとも共犯者がいるのかは明らかになっていない。
男はウクライナ東部のドンバス地方の出身とされ、ロシア軍のために2年間戦った後、現在も親ロシア的な態度をとっていると考えられている。
パリ五輪が近づいているフランスでは、テロが警戒されており、先月にはフランスの治安当局が、サンテティエンヌのサッカースタジアムで自爆攻撃を計画していたとされる18歳のチェチェン人の男を逮捕した。
また6月1日には、パリのエッフェル塔近くで、「ウクライナのフランス兵」と書かれた5つの空の棺が置かれているのが見つかった。フランス政府は、ロシアが関与したとみている。(了)
出典元:The Guardian:French terror inquiry after Ukrainian-Russian man detonates explosive materials in hotel(6/5)