パリのエッフェル塔の前に大きなアート作品が登場、その長さなんと600m以上
フランスのエッフェル塔の前にある公園に、非常に長いアート作品が描かれ、注目を集めている。
移民を救助している慈善団体を称える
その作品の名前は「Beyond Walls(壁を越えて)」。フランス人アーティストのSaype(本名:Guillaume Legros)さんによるものだという。
この作品が描かれたのは、エッフェル塔の前にある「シャン・ド・マルス公園」。長さは600m以上にも及び、人々が互いの腕をしっかり掴んでいる様子が描写されている。
このアートは、溺れるリスクを顧みず、地中海を渡ってくる移民たちを救助し続けている慈善団体「SOS Méditerranée」の活動を称えるために作られたそうだ。
そして作品は6月15日に公開され、パリのAnne Hidalgo市長も出席して、セレモニーが開かれたという。
自然に分解されるスプレーで描く
アーティストのSaypeさんは、自然に分解(生分解)されていく特殊なスプレーを使い、これまでも公園や自然の山肌などに、作品を描いていきたそうだ。
それらの作品は数日間姿を現し続けるが、その後は土壌などに吸収され、消えていくという。
国連によれば昨年は、地中海を渡ってくる移民が平均で、毎日6人死亡している計算になるという。
そのような状況の中で、Saypeさんは目に見えない国境の壁を越えて、人々が繋がる姿を描き、団結を訴えている。
彼はこの作品を3年かけて世界中の20都市で描く予定で、今回はそのプロジェクトの最初のものになるそうだ。(了)
出典元:BBC:Beyond Walls: Huge biodegradable artwork graces Paris park(6/15)