米政府、シリアの「ホワイトヘルメット」への資金援助を再開すると発表


アメリカ政府は6月14日(現地時間)、シリアで活動を続ける「ホワイトヘルメット」に対し、再び資金援助を行うことを発表した。

 

約7億円の資金援助を表明

 

米国務省によれば、トランプ大統領は「ホワイトヘルメット」と呼ばれる人道支援団体「シリア民間防衛隊」に対し、約660万ドル(約7.3億円)の資金援助を行うことを承認したという。

 

またこの資金援助は、シリアにおける大量虐殺、戦争犯罪、人道に対する罪を調査する、国連の機関「国際的公平独立機構(International, Impartial and Independent Mechanism)」にもメリットをもたらすことになるだろう、としている。

 

国務省は声明で次のように述べている。

 

「アメリカ合衆国政府は、ホワイトヘルメットを強く支援します。彼らは内戦が始まって以来、アサド政権による化学兵器での攻撃の犠牲者も含めて、これまで10万人以上もの人々の命を救ってきました」

 

倒壊した建物に飛び込みケガ人を救出

 

「ホワイトヘルメット」はシリア政府軍による反体制派への空爆や攻撃が行われている最中、自分が犠牲になるのも厭わず、真っ先に被害現場に駆けつけ、倒れた建物に閉じ込められた人や瓦礫に埋まった市民を救い出してきたという。

 

約3000人のメンバー全員がボランティアで、ケガを負った人々を治療するなどの医療行為、や民間人の避難も行っており、その勇気ある行動が国際的にも評価され、賞賛されてきたそうだ。

 

そして実はこれまでも「ホワイトヘルメット」は、アメリカ政府から3300万ドル(約36.5億円)の資金援助を受けてきたと言われている。

 

支援見直しで資金援助も凍結

 

しかし今年3月、トランプ大統領は中東政策におけるアメリカの支出について批判。3月29日のイベントでも大統領は、アメリカ軍がまもなくシリアから撤退し、その後は他の国に任せるべきだと発言したという。

 

その結果、米政府は「ホワイトヘルメット」を含めたシリアへの支援を見直すため、2億ドル以上(約220億円)に及ぶ資金援助を凍結すると発表した。

 

当時米政府は、シリアの安定には他のパートナーや同盟国が大きな役割を果たすべきだとし、「ホワイトヘルメット」に対しても他の支援者と共同でサポートしていくと語っていたそうだ。

 

 

今回、「ホワイトヘルメット」への支援が再開されることが決まった背景については、明らかにされていない。ただ、国務省は声明で次のように述べている。

 

「(ホワイトヘルメットの)真っ先に駆けつけるという英雄的行為は、世界で最も危険な仕事の1つです。彼らはシリア政権とロシアの空爆によってターゲットにされ続けています。そして2013年以来、勇敢なボランティアである彼らは、無実のシリア市民を救おうとして230人以上が殺されたのです」(了)

 

 

出典元:ABC News:Trump administration grants release of $6.6 million to Syrian aid group White Helmets(6/14)

出典元:CBS:State Department: Trump authorizes release of some funds for Syria’s White Helmets(6/14)