アルゼンチンの極右大統領、選挙活動中にデモ参加者から石を投げられる

アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が選挙活動中、妹の汚職疑惑により、デモ参加者から石を投げられた。
妹に資金の着服疑惑が浮上
10月の中間選挙に向けて選挙活動を行っているミレイ大統領は8月27日、首都・ブエノスアイレスの南20キロに位置するロマス・デ・サモラ市で車に乗り、支持者に向けて挨拶をしていたという。
しかしデモ参加者らがミレイ大統領の車に向かって植物、石、瓶などを投げ始めたため、車はすぐに現場から立ち去ったそうだ
車には妹のカリーナ・ミレイ氏も乗っており、彼女には障害者支援のための資金を着服したとのスキャンダルが浮上していたという。
Demonstrators protesting a corruption scandal pelted Argentina President Javier Milei with plants, rocks and bottles near Buenos Aires on Wednesday. The libertarian leader was not hurt and was whisked away by his security detail https://t.co/FEMz4cOMo0 pic.twitter.com/CMFc16lTIZ
— AFP News Agency (@AFP) August 27, 2025
スキャンダルが打撃になる?
障害者支援機関の元長官ディエゴ・スパニョーロ氏は、流出した音声録音の中で、カリーナ・ミレイ氏が障害者支援のための資金を着服したと主張。アルゼンチンではここ数日間、このニュースが大きく報じられてきた。
ミレイ大統領は27日、この件について記者団に対し、「(スパニョーロ氏の)言うことはすべて嘘だ」と語り、「我々は彼を裁判にかけ、嘘をついたことを証明するつもりだ」と述べたという。
しかしこのスキャンダルは、10月の議会選挙を控えたミレイ大統領にとって、深刻な打撃になると見られている。
ミレイ氏は、リバタリアン(自由至上主義派)とされ、アルゼンチンの低迷する経済再生を公約に掲げ、2023年12月に大統領に就任。障害者サービスへの支出を含む公的機関の大規模な予算削減を実施することで、高止まりするインフレを抑え、財政黒字を実現してきた。
しかし一方、改革の影響で貧困率が急上昇し、多くの国民が厳しい生活を余儀なくされており、改革に対して抵抗運動も起きているという。(了)
出典元:The Guardian:Argentina’s president Milei pelted with rocks on campaign trail amid corruption scandal linked to sister(8/28)