約2億1500万年前にすでに鳥が存在していた?謎の足跡の化石を分析
アフリカ南部で発見されていた、鳥のような足跡の化石の分析が行われた。
アフリカ南部で発見された3本指の足跡
この研究を行ったのは、南アフリカ、ケープタウン大学のミエンガ・エイブラハムズ氏と、エメセ・M・ボルディ氏らだ。
彼らは、以前にアフリカ南部で発見されていた、鳥のような3本指の足跡を分析。再評価を行った。
その結果、この動物が2億1500万前に生息していたと結論づけたという。
最古の鳥の化石より古かった
この足跡の化石は、アフリカ南部の多くの遺跡で発見されており、「トリサウロポディスカス(Trisauropodiscus)」と名付けられたそうだ。
そして研究者らは、この足を持つ動物がどんな種類なのか、また足跡には正確にどれほど種類があるのか、議論してきたという。
そして今回、足跡の再評価が行われ、南アフリカの町、Lesothoにある4つの遺跡では、2つの異なる足跡の形態を特定した。
そのうちの1つは、特定の非鳥類の恐竜の足跡に似ており、2つ目は大きさと比率が鳥の足跡に非常に似ていたそうだ。
しかし、これらの足跡の中で最も古いものは2億1000万年以上前のもので、最古の鳥の化石よりも6000万年も古かったという。
初期の鳥類、爬虫類の可能性も
今回、分析を行った研究者たちは、これらの足跡が初期の恐竜や、鳥類に近い系統の初期の動物によって作られた可能性があると指摘している。
また急激に鳥のような足に進化した、恐竜のいとこ、他の爬虫類である可能性もあるそうだ。
いずれにしても、これらの動物が、少なくとも三畳紀後期には鳥のような足の形状を確立していたことが示されたという。(了)
出典元:EurekAlert!:Unknown animals were leaving bird-like footprints in Late Triassic Southern Africa(11/29)