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英の6歳の少年が発見した石、ネアンデルタール人の手斧だったと判明

英の6歳の少年が発見した石、ネアンデルタール人の手斧だったと判明
Facebook/Worthing Museum

イギリスで当時6歳だった少年が見つけた石が、その後古代の石器だったことが判明した。

 

約5万年前、旧石器時代後期のもの

 

その石が見つかったのは3年前、場所はイングランド南東部のサセックスの海岸とされている。

 

当時、6歳だった少年、ベン君が奇妙な石を見つけたのだが、それが何なのか分からないままだったという。

 

その後、ベン君の母親が、「Worthing Theatres and Museum」の考古学及び社会史学芸員であるジェームズ・セインズベリー氏にメールを送り、この石の写真を見せたそうだ。

 

セインズベリー氏は写真を見た瞬間、その石が約5万年前、旧石器時代後期に暮らしていたネアンデルタール人の手斧だと分かったという。

 

Facebook/Worthing Museum
Facebook/Worthing Museum

旧石器時代中期・前期のものとは異なる

 

セインズベリー氏によると、ネアンデルタール人の手斧は比較的小型で、両面が黒っぽいフリント石(または火打石)で、見分けがつくという。

 

またネアンデルタール人は、動物などの骨を折って、骨髄を吸い出すなどの作業にこの道具を使ったそうだ

 

しかもこの手斧は、サセックスで発見された旧石器時代中期または前期のものとは明らかに異なっていたという。このことからセインズベリー氏は「ムスティエ文化」時代の手斧と明確に特定した。

 

「ムスティエ文化」とは、フランス南西部の町、ル・ムスティエでネアンデルタール人の骨が発見されたことに因んでつけられた名前で、ヨーロッパとイギリスのネアンデルタール人が作り上げた旧石器時代の文化を指す。

 

そして今回の手斧は、ネアンデルタール人の時代が終わりに近づいた時に、使われていたと考えられている。

 

11月24日、ベン君(現在9歳)とその家族は、石器を「Worthing Theatres and Museum」に持ち込み、セインズベリー氏は、それがネアンデルタール人の手斧であることを確認したという。

 

見た目がまだ新しく、損傷も少ないことなどから、セインズベリー氏は遺物が、水中に埋もれていたのではないかと推測している。(了)

 

出典元:Livescience:Rock found by a 6-year-old on a beach is actually a 50,000-year-old Neanderthal ax(12/6)

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