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「抗うつ薬」が新型コロナの重症化を防ぐ可能性、基礎疾患のある患者に効果

「抗うつ薬」が新型コロナの重症化を防ぐ可能性、基礎疾患のある患者に効果
flickr_mattza

安価な抗うつ薬が、新型コロナウイルスによる入院患者数を減らす効果があるとする、研究結果が発表された。

 

基礎疾患のある患者に投与

 

その抗うつ薬とは、「フルボキサミン」。これは炎症を抑える薬で、免疫システムを鎮める効果があると言われている。

 

カナダのマクマスター大学などの研究者らは、ブラジルで最近新型コロナに感染した約1500人(ワクチン未接種)に対して、この薬の効果を調査した。

 

この調査での被験者は、糖尿病などの基礎疾患が有り、新型コロナにより重症化するリスクのある患者だとされている。

 

偽薬を用いて効果を測定

 

研究者は被験者のうち約半数に、「フルボキサミン」を自宅で10日間飲んでもらい、もう半数の被験者には偽薬を与えたという。

 

研究者らは4週間かけて追跡調査を行い、誰が病院に運ばれたか、または集中治療室で長時間治療を受けることになったのかを調べた。

 

その結果、「フルボキサミン」を与えられた患者741人のうち、入院や6時間以上の治療が必要になった人は79人(約11%)。

 

一方、偽薬を与えられた756人のうち、入院や集中治療の継続が必要になった人は119人(約16%)となり、「フルボキサミン」の効果が明らかとなった。

 

今回の研究結果は10月27日に、医療ジャーナル「Lancet Global Health」において発表された。

 

セロトニンを増やす働き

 

「フルボキサミン」とは、人間の気分を高揚させる物質、セロトニンの量を脳内で増やす働きがあるとされている。

 

しかもこの薬は安く、新型コロナにもさらなる防御効果が得られたことから、研究者らは「フルボキサミン」が、ワクチンの行き届かない発展途上国でも役立つ可能性があると考えている。

 

研究チームはすでに、治療ガイドラインを公開している米国国立衛生研究所と結果を共有。世界保健機関(WHO)の推薦が得られることを期待しているそうだ。

 

今回の研究論文の共同執筆者であるマクマスター大学・Edward Mills博士は「WHOがこれを推奨すれば、広く採用されるでしょう」と期待をにじませている。

 

今回の結果は、COVID-19の外来患者に対する治療としての「フルボキサミン」の役割を理解し、この疾患に対する安価で広く利用可能な、効果的な治療法を見出すための重要な一歩になるという。(了)

 

出典元:EurekAlert!:The Lancet Global Health: Treatment of COVID-19 with fluvoxamine reduces risk of prolonged hospitalization, finds largest trial to date(10/27)

出典元:METRO:29p pill reduces unvaccinated Covid hospitalisations by a third, study finds(10/28)

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