ウガンダで非常に珍しい新種のヨコバイを発見、「フロギス・キバレンシス」と命名
アフリカのウガンダ共和国にある熱帯雨林で、セミの仲間である新種のヨコバイが発見された。
ウガンダ西部の国立公園で発見
その新種のヨコバイは「フロギス・キバレンシス(Phlogis kibalensis)」と命名された。
ウガンダ西部の国立公園でフィールドワークをしていた、アングリア・ラスキン大学のアルヴィン・ヘルデン博士によって発見されたという。
そして今回、この研究成果を学術誌『Zootaxa』において発表した。
A #newspecies of the unusual leafhopper genus Phlogis Linnavuori (#Hemiptera: Cicadellidae: Signoretiinae) from #Uganda.https://t.co/6JMGGlH08p#Taxonomy pic.twitter.com/viEmO1lzqy
— Zootaxa updates (@Zootaxa) January 28, 2022
金属光沢があり、体表が凹凸
ヨコバイはセミの近縁種だが、より小型とされ、主食は植物の樹液。クモやカブトムシ、寄生バチなどの無脊椎動物や、鳥類に捕食されるという。
また今回発見された種は、金属光沢があり、体表が凹凸。他のヨコバイに似ており、特に雄の生殖器の一部が葉の形をしているのが特徴だとされている。
さらにフロギス属のヨコバイは、1969年に中央アフリカ共和国で目撃されたのが最後とされ、非常に珍しい種類だと言われている。
「新種を発見したのは初めて」
ヘルデン博士は次のように語っている。
「新種を発見したのは初めてです。個人的には、昆虫学者としてやってみたいことの一つであり、今回それを実現することができました。(略)この属のヨコバイは、非常に珍しい外見をしており、めったに見られません。実際、非常に珍しいので、その生態はほとんど分かっていないのです。私が発見した新種のフロギス・キバレンシスについても、どんな植物を食べているのか、地域の生態系でどのような役割を果たしているのか、ほとんど何も分かっていません」
ヘルデン博士は2015年から、ウガンダとコンゴ民主共和国の国境に近いキバレ国立公園で、学生のフィールドトリップを指導してきたという。
その一環として、博士は公園で見られる昆虫を記録し、キバレの蝶やタガメ、カメムシの写真を掲載したフィールドガイドを作成してきたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:British scientist finds new species of rare leafhopper in Uganda(1/27)