ベルリンの壁が崩壊から1万日以上に到達、分断されていた日数を越える
ベルリンの壁が存在していた日数より、崩壊してからの日数が多くなったとして、ドイツでは祝賀ムードに沸いている。
壁が崩壊してから1万316日
ベルリンの壁は東西を隔てるために、1961年の8月13日に建てられたという。
その後、冷戦の象徴として28年以上も立ち続けるが、1989年の11月9日に通行が可能となり、街や人を分断する国境としての役目を終えた。
そして今年の2月5日は壁が崩壊してからちょうど1万316日となり、ついに存在し続けた日数を上回ったそうだ。
ベルリンの壁があったのは1961年8月13日から1989年11月9日までの #10316日。明日2018年2月6日、壁崩壊後から #10316日 という年月がたとうしています。(1989年11月9日には崩壊したので2月5日が10316日目という数え方もアリ)。 ドイツ大使館外壁では記念アートプロジェクトが進行中です。 #10316壁10316 https://t.co/jtHpBRRWI8
— ドイツ大使館 (@GermanyinJapan) February 5, 2018
このためドイツの雑誌「Berliner Zeitung」などもこの日を記念し、表紙に上空から撮影されたベルリンの写真を掲載したとされている。
「旅行の自由化」を発表して壁が崩壊
ベルリンの壁は東側から西側へ逃れようとする人々を食い止めるために東ドイツ政府によって建てられ、総延長は約30kmにも及んだという。
そして壁が崩壊するまでに5000人近くの人々が壁を越えようと試み、100人から200人近くが射殺されるなどして、殺されたとか。
しかし1989年の11月9日に、東ドイツ共産党の政治報道局長、Günter Schabowski氏が「旅行の自由化」を発表。その結果、多くの人々が壁に押し寄せる。
さらに上部機関からの指示もなく混乱した国境警備隊が、現場の判断で国境検問所の門を開けたことから、一気に人々が西側へなだれ込み、事実上ベルリンの壁が崩壊したと言われている。
今では一部がアート・ギャラリーに
人々が自らの命を危険にさらした横断地点は、今では通勤客や旅行者などが行きかう混雑したルートになっているそうだ。
また壁はすでに取り壊されているが、一部は自由への壁を象徴する野外アート・ギャラリーとして利用されている。(了)
出典元:INDEPENDENT:Berlin Wall anniversary: Landmark date in Germany as symbol of division has now been down as long as it was up(2/5)